VARIOUS ARTISTS featuring song+nation

song+nation   2002/01/23発売 avex trax
song+nation2 trance
   2002/03/06発売 avex trax


 ここでは、song+nation収録タイトルをこの色で、song+nation2 trance収録タイトルをこの色で書いています。なので、両アルバムのバージョンを照らし合わせながら読んでいただけるどいいかも。でも2まで買った人って結構少ない気が・・・(笑)。

 9月11日に起こったアメリカでの同時多発テロに衝撃を受けた小室哲哉とMAX松浦氏が二人でプロデュースをし、「音楽を通して平和を訴える」という目的の元に作られたチャリティアルバム。小室プロデュースアーティストにとらわれず、この主旨に賛同するavexのアーティストが売れっ子から新人まで集結して作られ、結果的にかなり豪華な顔ぶれのチャリティコンピレーションとなりました。
 2の方は、その2ヶ月後に出たリミックスアルバム。1に収録されていなかった曲も2曲ほど加えられ、全編がトランス!というハイテンションなアルバムになっています。organized by zentoとクレジットされ、小室とSAMにィたちのコラボレーションプロジェクトであるダンス集団・zentoの名前もさりげなく宣伝(笑)。


作曲、アレンジ:小室哲哉song+nation2 trance Disc2のトラック3を除く)
リミックス・tatsumaki(song+nation2 trance Disc1のトラック2,6、Disc2の1,7除く)

1.a song is born  浜崎あゆみ & KEIKO(from globe)
作詞:浜崎あゆみ
2001/12/12シングル発売 / アルバムニューミックス

 チャリティプロジェクトsong+nationの第一弾を飾ったのは、avexが誇るカリスマ歌姫・浜崎あゆみと、その浜崎あゆみがずっと憧れてきたglobeのケイコという、それぞれのファンにとっても本人たちにとってもまさに夢の共演。しかも、小室の書いた曲にあゆが詩をつけるという今回のコラボレーションには、小室自身もかなり刺激を受けたそうです。
 そうしていくつもの大きな才能同士が重なり合った結果生まれた珠玉のバラードが、このa song is born。小室の作った美しいメロディとあゆの書いた真摯な詩を、二人の歌姫のハーモニーが奏でる名曲に仕上がりました。小室プロデュースの曲としては久々の(苦笑)オリコン一位を記録し、アルバム発売の後もしばらくチャートの右ページにランクイン。発売から4ヶ月近く経った今(3月末現在)でも、カラオケチャートでは上位に入っているようです。

 ・・・・とまぁ、ここまでは表向きの話として。
 このデュエット、結果的にはたいへんたいへん素晴らしい作品に出来上がったので私的には結果オーライなんですが、実際のところ、両アーティストのファンからの反発はかなり凄まじかったようです。
 私は基本的に、浜崎あゆみというアーティストがそれほど好きではありません。別に嫌いでもないですが。理由はいくつかありますが、やはりあの独特の声質が苦手なんです。次に、曲にあまり面白みがないこと(自分で曲を書くようになってからは特に)。詩は、結構好きなんです。はッとさせられるような鋭い視点が多くて、思わず納得してしまうようなフレーズもあります。ルックスもたいへん好み(笑)、フランス人形のように可愛らしい。
 ただ・・・・やはり、自分でも分かるのですが、彼女が好きになれない理由は、これだけじゃないんですね。自分で自覚しているのですが・・・ひがみ、ねたみ、やっかみ。売れ売れに売れてますからねぇ・・・(笑)。そりゃ、今のglobeさんの売上と比べてしまったら、少々ひがみたくもなるというもんです(笑)。
 で。そんな心の狭い(自覚あり)私ですが、、今回のデュエットには、意外にも(?)、それ程拒絶感はありませんでした。いい曲ができればそれでいいじゃん、と思ったせいもありますがが、なによりも、あゆがケイコのことをすごく好きだということはよくきいていたので、「あぁあゆちゃんよかったねぇ憧れのケイコ姉さんと一緒に歌えて」、という感じで、わりと拒否感なく受け入れられてしまっていたんです。
 しかし・・・どうもそう割り切れぬglobeファンも(勿論あゆファンも)多かったようでした。ある意味身内の恥のようなことなので、あまり言いたかないんですが、どうにもこうにも、ケイコファンのあゆバッシングがあったようなのです(凹)。私は、あゆファンが今回のコラボをどう思っているのか気になって、あゆのファンサイトにちょっと行ってみたんですよ。そしたら、自称小室ファンのglobeファンって奴が、ケンカ吹っかけてまわるような荒し同然の書き込みを繰り返していて・・・(凹凹)。
 まぁ、私自身、いつもはあゆに対して少々ひがみ根性を持っているので、今回のコラボを素直に受け入れられないファンの気持ちも、確かに分かるんですけれど。あゆや小室がどんな風に言ってたって、今のあゆとglobeでは、avex内の扱いが違うでしょ。だから、あゆがケイコの歌をすごく好き!って言ってくれても、それが余計にこっちのひがみを増幅させることになっちゃうんじゃないかなーって、自分の心情を省みながらなんとなく思ってしまったんですけど。あゆファンの人たちは、当然(?)avexフリークの人が多いようで、globeのファンだという方もいらしたんですが・・・なんだか、globeファンの方が先に敵を作ってしまった感じでした。
 後日globeのオフィシャルサイトの限定BBSを見たら、あゆ(や他のアーティスト)に配慮のない発言が繰り返されていたりして、これが同じglobeファンかと思うと、ほんとに嫌になりました。これ以上小室の敵を増やしてどうするよ・・・。

 ・・・・なんてダークな話は置いておいて。できあがった作品に関しては、もう本当に素晴らしいの一言。まさに「結果オーライ」なコラボでした。小室の書いた、シングルにしては久しぶりの王道バラード、これは「スタンダードナンバー」になれる曲なんじゃないでしょうか。小室入魂の曲とあゆの真摯な祈りの言葉が重なり合って、そこにあゆとケイコという、高音域を誇る二人の歌姫の声が乗る。オケがシンプルなだけに、二人の声が、声に込められたメッセージが、ひしひしと伝わってきます。
 特に、あゆの詩がほんとに素晴らしいと思うのですよ。難しい単語も使わず、そんなに凝った言葉づかいでもなく、シンプルな中にありったけの思いを込めてみました!という感じで・・・この詩のおかげで、私はかなりあゆを好きになりましたよ(笑)。我ながら単純だ。
 特にサビの、
「そしてどうか 忘れないで どうかどうか 忘れないで」
という部分。メロディと詩とボーカルという3つの要素全てが、実に見事に融合している。感動しました。
 もともと新品で買う予定はなかったんですが(だってglobeのリリースラッシュ時期だったんですもん)、発売日の朝にたまたまワイドショーでここの部分だけをきいて、「いいかも!?」と思い、ついつい生協で購入。CDでこのサビをしっかりきいてみて、「買ってよかった〜!大当たり!」と思いました。

 ただ、ボーカル部分に関して欲を言えば、もっとハモりがほしかった。元々二人の声質や歌い方がすごく似ているんで(それはやはり、あゆがケイコを目標として歌ってきたかららしい。ある意味、すごく嬉しいというか・・・誇らしいことだと思います)、最初にきいたときはどのパートをどっちの歌手が歌っているのかよく分かんなかったくらいなのですが(笑)、もっと「デュエット」っぽくしてもよかったんじゃないでしょうか。もっと交互に歌うとか・・・。特に、年末のエムステスペシャルを見ていたら、サビのパートですらコーラスが完パケで、ちょっとガッカリだったんです。あそこは生でハモってほしかった!
 アルバムバージョンをきいたら、ボーカルのバランスを少し変えたらしく、シングルバージョンよりもコーラスのボリュームが上がっていて、より「デュエット」色が強まっていました。なので、こっちの方が私的には好みです。

 あと、これを言うとまたひがみになってしまうんですが・・・(苦笑)、クレジットが「浜崎あゆみ&KEIKO」だったのは、実はちょっと悔しいんですよ(本音)。キャリア的にも、歌唱力的にも(まぁこれも賛否あるでしょうが(苦笑))、ここはケイコを先に書くのが礼儀だったんじゃないかなぁ、と、globeファンとしてはどうしてもそう思ってしまったんですね。
 それと、歌い出しもラストもあゆの声なのが、少々不満でした。始めがあゆなんだったら、ラストはケイコの声でしめてほしかった、というのが本音です。申し訳ないですけど、ラストの大サビのリフレイン、ケイコに比べるとあゆの声は迫力に欠けるように思えました。
 ただ、Aメロの繊細な表現力は流石浜崎あゆみ、という感じです。囁くような語りかけは絶品。
 元々は似た声質の二人ですが、迫力のケイコと繊細さのあゆ、力強さのケイコとやさしさのあゆ、という感じでしょうか。自分の声を主張しつつ、互いに相手の個性も引き立てあっていて、いいペアだと思いました。機会があれば是非、またこの二人で何かやってほしいな。

 また、あゆはこの曲をかなり気に入ってくれたらしく、当時発売直前だった自分のニューアルバム「I am・・・」に、「 song is born」というタイトルでこの曲のソロバージョンを収録しています(オケはほぼ同じ)。これにもあゆファン・小室ファン双方から賛否両論あったらしいのですが(苦笑)、私は単純に、「あぁ、あゆちゃんはこの曲をそんなに気に入ってくれたのか」と、すごく嬉しく感じていました。・・・なんだか、いつも必要以上にネガティブ思考な私にしては、このコラボに関してだけはえらくポジティブな捉え方をしているなぁ(笑)。

 ちなみに、自他共に認めるアイドル好きの小室はあゆとの共演がかなり嬉しかったらしく、エムステスペシャルでとなりに並んだときの顔ときたら、もうデレデレ(笑)。タモさんに話を振られてもトンチンカンなことを返してしまうくらい(あ、それはいつものことかな・笑)、始終大ニコニコな笑顔でした。楽しそうだったなー(笑)。
 また、avexのプロモーション番組channel@でこのアルバムについて小室の単独インタビューが放送されていましたが、その中で小室はあゆについて「自分と同じ、『俯瞰の目』を持っている人だと思った」と語り、あゆの詩のスケールの大きさを褒めていました。

Disc1 1.a song is born (tatsumaki remix)
 音は王道のトランス(こういうのをエピックトランスっていうんかな)で、きいていて気持ちがいいんですが・・・音は、ですよ、音は。ただ、構成がイマイチノりにくい。中盤がかなりテンポ悪いと思いました。特にCメロのあたり、間奏が長い上に妙に静かなので、ノリノリ気分が一旦途切れてしまうような・・・クラブでかかったらちょっと踊りにくいんじゃないのかな?って感じの曲構成だと思います。
 ただ、いちばん最後のブレイクパーツ〜「もいちどだけ思い出して〜♪」のところは、これぞ王道!という感じでよかったです。あそこはイイ。ここだけ取ったら、genesisのリミックスにちょっと感触が似てるような気がします。
 ケイコのコシの強い演歌ノリの声よりも、あゆの、どんなに情感豊かに歌ってもどこかにデジタルな匂いの漂うロボット系ボーカル(褒めてるんですよ!)の方が、トランスの音には似合うのかもしれません。今度あゆトラをきいてみようと思いました。


Disc2 7.a song is born (globe version)  Tesuya Komuro
リミックス・小室哲哉

 マークは性格柄(そして出自柄もか)、かなりチャリティには興味ある人なはずなんですが(実際、自分のホームページで、募金を募るための私物オークションやってました)、なぜかこのプロジェクトにはほとんどノータッチ。それどころか、自分のホームページでsong+nationプロジェクトについてつっこんだことをたずねられると、ちょっと露骨に不愉快そうにしてました。なんでだろう。純粋なマークには、このプロジェクトがちょっと商業的すぎるように見えたのかな。
 とにかく、二枚のアルバムのラストを飾るこの曲は、a song is bornからケイコのパートだけを抜き出し(どうせなら全部歌えよ)、それにMCMsのマークのラップを貼り合わせてトランスにリミックスしたという不思議な作品。なのにタイトルはa song is born (globe version)、そして何故かアーティスト名義は小室哲哉(笑)。ワケわかんないですよね、なんでコレが小室哲哉名義なんだ。うっかり「てっちゃんボーカル(喜)!?」と期待してしまった私のドキドキ感をどうしてくれる(笑)。

 リミックスの出来でいうと、私的には、あゆケイコバージョンのリミックスよりもこちらの方が好きかも、です。ききやすい感じがします。
 マークの囁きを早回しで流すのは、実は好き。多分、MCMsを知らない人がきいてもあんまり不自然な気はしないのでは?特に、ラストで「そしてどうか忘れないで どうかどうか忘れないで」とケイコが歌い終わった後に、マークが「as long as we live....」と囁くでしょ?ここ、うまいなぁ!と感心しました。うまく貼り合わせたなぁ、と(笑)。ちゃんと意味が通じてるようないないような。
 一曲分の半分しかないケイコのボーカルと他の曲から引っ張ってきた短いマークのラップという、全くありあわせの材料(笑)で、よくここまで作ったなぁと思います。思いますが・・・どうせなら、きちんとレコーディングしなおして、マークのパートも作って、ライブでも歌えるくらいしっかりとした、globeのa song is bornを作ってほしかったです。これから先、この歌をあゆだけが歌っていくのでは勿体ない。



2.the meaning of peace  倖田来未 & BoA
作詞:小室哲哉
2001/12/19シングル発売 / アルバムニューミックス(?)

 この歌は、channel@でほんのワンフレーズだけ流れていて、それをきいてひと目ならぬひと耳で気に入りました。濃すぎない、適度にききやすくて品がいいR&Bという印象です。
 いかにも小室が書いた詩、という感じがしますね。「人の痛みも分からずきちゃったね」とかいう辺りの言葉遣いが、いかにも小室が書いた若い女の子像、という感じ(笑)。分かりやすくていい詩だと思います。「ほんとの私はもう少しやさしい」っていうフレーズが好きです。
 しかし倖田来未嬢の歌唱力は凄い。エムステスペシャルできいたら、BoAちゃんが幼くきこえるほどの迫力で感動しました。BoAちゃんのちょっとたどたどしい日本語の発音も、かわいらしくて嫌いじゃないです。
 全米デビューした経験のある(しかし倉木さんといいこの倖田さんといい朋ちゃんといいついでにTKDといい、どの人も「全米デビュー」ってのはハク付け以上のものになってない気がするんですが)倖田さんと韓国出身で四ヶ国語(韓国語、中国語、英語、日本語)を操るBoAちゃんというタッグは、小室自身が望んだ組み合わせだったのかな・・・?そんなようなことを雑誌で語っていた気がします。どの国も、お年頃の女の子の考えることは一緒、って感じですか(笑)。カワイイなぁ。

 関係ないけど、倖田来未さんって、苗字の読みにくさも手伝って、妙にデンダマオさんとごっちゃになりませんか。なりません?少なくとも私はなる。イヤそれともそんなの私だけなのか(不安)。

Disc1 4.the meaning of peace (tatsumaki remix)
 ボーカルを細かくちぎってちりばめてますね。こういうサンプリングボイスの使い方って私は決して嫌いじゃないんですが、ききなれない人からみると、かなり不自然に思えるらしいです。「歌詞ぶッた切りじゃん!」ってよく言われます(笑)。
 間奏に入るキィボードは、さすが小室!というリズム。



3.lovin' it  安室奈美恵 & VERBAL(from m−flo)
作詞:小室哲哉 & VERBAL
2001/12/27シングル発売

 この曲の感想については、安室ちゃんのアルバムLOVE enhanced single collectionのページを参照のこと、です。
 アルバムとシングルのミックスは同じ・・・かな?
 あと、シングルのジャケットがカッコイイです☆アムもVERBAL氏も。

Disc2 4.lovin' it (tatsumaki remix)
 最初にきいたときは、「何もこんなヒップホップな曲までトランスにしなくても・・・」と苦笑いしてしまうくらいミスマッチにきこえたんですが・・・・不思議なもので、このリミックスバージョンも、きいてるうちに大好きになってしまいました(笑)。何故だ。このディスク2のうちで、1,2を争うほどにお気に入りです。
 前半、アムの「必ず毎朝出会った〜」のあたりは、ゆるーくてトランスとしてもヒップホップとしても中途半端な感じにきこえるんですが、中盤のVERBAL氏の「I'm lovin'it lovin'it〜」というリフレインでテンポアップしていくところ、そしてそれから先の威勢のいいパートが、すっごく好き。
 小室のピアノのフレーズがハッキリきこえるのも高ポイントです☆こういう、ピアノとかストリングスとか(もしくはそういう音色のシンセ)、クラシカルな音の入ったダンスミュージックが好きなんです。「愛してマスカット」とか、「80’s」とか・・・オペラトランスも好きです。GABALLのARIAとか。それこそ、(いい意味での)ミスマッチ感覚なのかな。



4.in case of me  持田香織(from Every Little Thing)
作詞:小室哲哉

 ELTの無表情な歌姫「もっちー」さんに書いた曲は、いかにもELTらしい、わかりやすいダンスポップ。ほんと、初期のELTが歌ってそうな感じの曲だと思いました。すごくわかりやすい、ききやすい。その分無難と言っちゃ無難でもあるけど、耳障りのいい、きいていて心地いいポップさです。
 正直申し上げてELTさんはあまりよく知りません。五十嵐さんが抜けるときいたときには「・・・大丈夫か!?」と思ったんですが、なんだかお二人でがんばってらっしゃる、くらいの認識しかなかったです。
 もっちー嬢の歌い方は、歌番組などで見るたびに「なんて投げやりな!もうちょっとやる気を出しなさい!」などと憤慨するくらいに(苦笑)、あまり好きではないタイプのボーカルスタイルだったんですが、はじめてCDでじっくりときいてみたら、投げやりなのではなく、おおらかでのびのびとした、という印象に変わりました(笑)。棒読みチックな浮遊感が心地いいです。小室の曲を歌うボーカリストには今までいなかったタイプの歌い方・・・のんびりとした、というか、間延びした、というか・・・このおおらかなふわふわ感は・・・・うーんと、あえて言うならRingちゃんに近いかな?
 テンポがよく元気のいいオケになんともキャッチーなメロディ。そこにもっちー嬢ののんきな声が乗るのはなかなか面白いです。それこそミスマッチ感覚。
 小室の書いた歌詞が、結構直球なメッセージソングなんですけど、「どうして世界中の誰もが争っているんだろう」なんていうベタでストレートすぎる歌詞も、この人の声で歌うと、真剣味がほどよく半減されて切実になりすぎないと思うんですよ。うまく中和されてるというか・・・。もっちー嬢の声質をうまく生かした曲だと思います。

 音は適度にポップ、適度にトランス風味、という感じで、ほんとにそのままELTがシングルカットしてもオーケーな感じ。
 細かい話ですが、2コーラス目の「身体中にKick&High Hat♪」で一瞬ブレイクするところが好きです。ヨシヨシ!そうこなくっちゃ!っていう感じ。こういう、ダンスミュージックの「お約束」が好きです。ビバ様式美。

Disc1 3.in case of me (tatsumaki remix)
 原曲自体がちょっとトランス寄りの曲なので、どうなるのかな、と思っていたのですが、やはり結構派手になりましたね。しかしもっちー嬢の声質はサンプリングボイスに似合いますね。人の声とは気づかないような使われ方をしてますが(笑)。
 このリミックスはかなりお気に入りです。ただ・・・サビのバックに流れてるフレーズが、なんかどっかできいたことがある気がするんですが・・・なんの曲に似てるんだろうコレ(思案中)。



5.again  伴都美子(from Do As Infinity)
作詞:伴都美子

 DAIさんも、ほとんどきいたことがありませんでした。わりと音も曲も声も大人っぽい感じのするグループなので、あまり守備範囲じゃなかったんです。もっと若いピチピチした子が好きなんで(笑)。
 この人、声をきいてみたらほんとに大人っぽいというか品がいいというか・・・ある雑誌が、この曲での彼女のボーカルについて「慎み深い伴の声」と評していて、なるほど上手い表現だと思いました。慎み深い、か・・・座布団一枚!こういう声も、今まで小室があまり使ってこなかったタイプですよね(強いて言うなら麻美タイプ?)。いい声です。書く詩もかなりシリアス度高いですね。
 しっとりとした落ち着いた歌い方が、穏やかで平坦なバラードに似合ってはいるんですが・・・曲自体がかなり地味なので、歌声まで大人しいとインパクトが薄くなっちゃう気がします。雰囲気的にすごく似合ってはいるんですがね・・・きき心地がいい分、かえってスーッとききながしちゃいそうな感じ。

 伴さんとHALNAさん、hitomiちゃんへの曲は、どれもゆったりとした曲調で、どちらかというとインパクトが薄い方かな・・・わりと、アルバムきくときに飛ばしがちになる曲なんですが(笑)。

Disc1 7.again (tatsumaki remix)
 原曲が地味なので(苦笑)あまりきいていなかったんですが、改めてリミックスバージョンをきくと、結構よかったり。ただ、やはりこの人の声はトランス向きではないですね。サンプリングして楽しい声質ではない、バラードでこそ映える声だと思います。


6.My Planet  hitomi
作詞:hitomi

 hitomiちゃん久しぶりの小室プロデュースは、これまた浮遊感のある独特な雰囲気の曲。哀愁のギターがイイ感じです。

 ちなみに、この曲は2002/02/14発売のシングルunderstandingのc/wに収録されてます。このシングル発売の際のインタビューで、hitomiちゃんは「久しぶりの小室さんとのコラボレーションだった。小室さんは、パパになったせいか、前よりも優しい表情になってた。」と語っていましたが・・・・あーあ(苦笑)。タイトルについては、「最近『猿の惑星』を見て、そこからつけました」とか。

Disc2 2.My Planet  (tatsumaki remix) 
 結構気に入ってます。イントロのアヒルの鳴き声みたいな(笑)サンプリングボイスは「!?」って感じですが、この歌はこのくらいテンポを上げた方がききやすいんじゃないかと思います。ギター(?)のハードな音が好き。
 ただ、途中途中に入る「ひゅッ・・・ぴし!」ムチの音みたいなのが、ちょっと謎なんですが(笑)。アレは何・・・?



6.DO OVER AGAIN  HALNA(from HAL)
作詞:HALNA

 HALは、女性ボーカルHALNAサンとキィボードの男性二人、計3人のダンスミュージックユニット。男性二人は元々HAL名義でミキサーをやっており、あゆのシングルのアレンジなんかも担当しています。Far awayのアレンジは素敵だった。ちなみにHLやHLNAのはほんとは「A」ではない特殊記号なんですが、ワープロではでません。あゆのロゴみたいなもんです。 最近はHALNAさんだけを前面に押し出すビジュアル政策で、男二人は隠れているようなんですが・・・私もそれがいいと思います(笑)。HALの男性二人って、なんかあんまり「アーティスト」っぽくないというか・・・裏方の方が似合いそうな・・・プロフェッショナル職人な雰囲気のお二人なので(ほめてるのかほめていないのか)。

 この人の歌もほぼ初めてきいたんですが、母音の伸ばし方が独特ですね。もともと舌ったらずなのかそれともわざとなのか、エ段の音をア段で歌ってしまう。「影は追いやって〜」が「追いやっ〜」にきこえるんです。ちょっと面白い。
 ただ、結構派手な声質なのに、曲が地味で勿体ない気がしました。


Disc2 5.DO OVER AGAIN  (tatsumaki remix)
 伴さんとは正反対に、この人の声はトランス向きですね。あゆに似た、お人形さん顔のロボット系ボーカル(褒め言葉)。ただ、やはり、もともとの曲の地味さはいかんともしがたい・・・(苦笑)。


7.One Nation  TRF
作詞:Ken Harada & Maki Mihara

 他のアーティストがみんな「○○ from××」という形でボーカリストのみの参加になっているのに、何故TRFだけ、「YU-KI fromTRF」ではないんだ・・・と思っていたんですが・・・きいて納得です。TRFです。これはまさしくTRF。紛れもなくザッツTRF!という感じ(笑)。・・・ていうか、正確に言うと、ザッツtrf、ですか(笑)。
 原曲はzento名義のextasy of nature。歌詞を一部日本語に書き換えたのがこのOne Nationなのですが、年末の「永遠の音楽少年」(あぁ・・・この番組も、もう二度と再放送されないんだろうなぁ・・・<離婚しちゃったから(苦笑))で原曲を先にきいていた者としては、あまりに直球のピースフルソングになってしまったので、少々違和感を感じます。
 extasy〜は、もう、まんま初期のtrf!という感じのエロな歌詞とダンスが楽しくて「そうよ〜私の好きなtrf/TRFはコレなのよ〜!」と思っていたので、One〜をきくと、「えッ、そんなまっすぐに平和を語られても・・・(汗)」という気がしてしまいました(笑)。
 マァ、TRFも、LOVE & PEACE FOREVERとかそういう直球メッセージソングも歌ってたことは歌ってたのですが、今回は音がsilver and gold dance並みのバリンバリンのディスコミュージックだし、原曲のインパクトが大きかったせいで、余計に不思議なきき心地でした(笑)。
 メロディはキャッチーだし、音はキラキラしていて魅力的だし、ユーキちゃんのボーカルもカッコイイです。ユーキちゃんは英語の発音がきれいなので、原曲のように全部英語詞でもよかったのになぁ。

 というか、元々この手のディスコミュージックって、歌詞があたり差し障りないこともききやすさのポイントだと思うんですよ。
 私は洋物のユーロが好きなんですが、歌詞カード見ると、ほとんどどの曲もたいしたこと言ってないんですね。耳障りのいい、日本人にもある程度意味の分かるレベルの英語のフレーズがリフレインしていてくれれば、それで十分だと思うんですよ。ダンスミュージックって、もともとアタマ空っぽにしてきくもの、空っぽにするためにきくものだと思うし((c)MAX「恋するヴェルファーレダンス」)
 それにプラスして歌詞の価値をつけることもできるけれど、それでも最後にはサビのワンフレーズだけがイノチ!というところまでそぎ落とされちゃうと思うんですよ。たとえば「FREEDOM!」とか、「Get wild & tough!」とか、「Try me!」とか。それ以上はいらない。難しい言葉は必要ない。 そういうもんだと思ってます。

Disc1 5.One Nation (tatsumaki remix)
 こっちはさりげなくextasy of natureになってないかなぁ、などと期待したんですが(笑)。違いましたね。
 オリジナルのOne Nationの方が音がキラキラしててよかったです・・・もっとzentoっぽく(←?)派手派手になるかと思って期待していたんですが、イマイチ、劇的には変化しきれなかった感じ。



8.GET INTO YOU SUDDENLY  BALANCe
作詞:小室みつ子

 BALANCeちゃんは一昨年の麻薬撲滅イベントで見て以来ファンだったので、復活してくれて嬉しい限りです。シングルの焼き直しだったのは残念ですが、この曲はメロディラインがすごくきれいで大好き。
 サビで手をヒラヒラと振る振り付けが好きでした是非もう一度ナマで見たいです。
 あと、曲の終わり方が好き。「I get in, I get into....yeah,yeah,yeah,yeah, I get into, yeah♪」ってとこ。シャレたしめ方だと思います。
 オリジナルのシングルバージョンとはちょっとミックスが変わってます。こっちの方が好きかな。でも、マキシシングルの方にも面白いリミックスが入っているし、第一ジャケ写やピクチャーレーベルの写真が素敵なので、ゲットをおすすめします(←そんな理由でか)。

 でも、この曲がどうしてこのコンピに入っているのかは、ちょっと疑問に思わなくもないですよね。別にピースフルメッセージソングでもないですもの。
 ・・・非常に泥臭い話になりますが、多分、このアルバム自体が、最初からzentoに絡めたリミックス版(song+nation2 trance)を出すことを前提として出されたものだったんじゃないでしょうかね。だから、zentoに出演してるBALANCeちゃんのお披露目のためには是非とも一曲収録したい。しかし書き下ろしている時間はないから、今までにリリースした持ち歌の中から、わりとそれっぽい雰囲気の歌を選んで収録しとこう・・・・みたいなノリで決まったんじゃないでしょうか(邪推)。
 でもそんな理由ならnow I'm hereでも悪くない気もしますが・・・少なくともMOVE YOUR BODYよりは似合うでしょう(笑)。

 しかし・・・「永遠の〜」を見た限りだと、KIYOKO姉さんがオセロの黒に似てきた気がして、ちょびっと心配なんですが(笑)。似てません?

Disc2 6.GET INTO YOU SUDDENLY (tatsumaki remix)
 2000年末に発売されたマキシBALANCe OF TRANCE名義のマキシGET INTO YOU SUDDENLY REMIXにも、tatsumakiがリミックスしたこの曲のトランスバージョンが収録されているんですが、そちらは10分近くある大作。今回のはそれをベースに新たにリミックスしなおしたものなのか、6分ほどの作品です。
 両方ききくらべると、マキシバージョンの方が派手ですね。音がもっと華やかだし、長くてききごたえがあります。ちょっと長すぎと思わなくもないけど(笑)。今回のアルバムバージョンが食い足りない方は、是非マキシバージョンもきいてみてください。
 アルバムバージョンのイントロでKIYOKO姉さんのサンプリングボイスをきいていると、グロトラ収録のディパチトランスバージョンを思い出すんですけど(笑)。似てません?マークのサンプリングボイスに。



9.Lights brought the future  KEIKO(from globe)
作詞:小室哲哉

 トリのLights brought the futureは・・・やはり、府中でピアノ一本のアコースティックバージョンをきいているので、バックのアレンジが少々煩わしくきこえました。歌詞のメッセージが凄く重いので、いっそケイコの表現力だけにまかせて、オケはもっとシンプルなほうがよかった気がします。でも、ケイコのボーカルもちょっとファルセットが多くて、もったいなかったかな。
 この曲については、Lights収録のglobeバージョンの方がずーっと好きですね。やはり、シンプルなピアノ一本のオケと、それからマークの語りがなければ!ケイコバージョンの10倍泣けました。マークの語りがいいんだよう・・・・(マジ号泣)。

 でも、アルバムのアタマがケイコあゆで、トリもケイコソロ、という構成は嬉しかったです。流石ケイコ姐さん。

Disc2 1.Lights brought the future (TK remix)
 これは・・・・どうなんですかね。私はあんまり好きじゃないです。しっとりとした原曲を、無理矢理に、しかも中途半端にトランスにしちゃってる感じ。どうせやるならもっとガンガンにノリノリにした方が、メロディー的には似合ったと思うんですが、そうしてしまうと流石にこの歌のメッセージとはかけ離れすぎてると思ったんでしょうか。
 とにかく、中途半端にきこえます。ノルこともできず、涙ぐむこともできない感じ。むむむ。




その他、song+nation2 tranceにのみ収録の曲。

Disc1 2.Many Classic Moments (TK remix)  globe
同発シングル(song+nation featuring globe名義 ミックス同じ)
作詞:小室哲哉 & マークパンサー

 ライブでずいぶんきいたので、これをきくとライブを思い出しますねぇ・・・懐かしいです、あのケイコのダンス(笑)。
 カテトラできいたときは「何かひとつだけでもいいから与えて私に瞬間を〜」の後に長く間奏が入るところを「ノりづらい・・・(苦)」と思っていたんですが、CDできくとそう気にもなりませんでした。やっぱり、CDできくのと実際にライブで歌われるのとでは、良くも悪くも印象が全然違ってしまうもんだなぁと思いました。
 ただ、ライブと違ってマークのパートが全て削られてしまっているのが残念です!武道館のマークのラップはカッコよかったのに!a song is born (globe version)で中途半端にサンプリングで使うくらいなら、ちゃんとこっちに入れてほしかったです。
 ドラムのトライバルなリズムがすごく好きです。これをヨシキがナマで叩いたらカッチョイイだろうなぁとは思いますね。しかし、ところどころで入ってくる「チーン!」っていう鐘の音は何なんでしょう(笑)。Our Planetのムチの音といいコレといい、なんかこのアルバムって、ところどころに不思議な効果音が入ってるなぁ(笑)。
 曲の終わり方もシャレてますね。次のin case of meへのつながり方がとてもスムーズ。

 このアルバムに収録されているリミックスの中では、やはりいちばんききやすい、とっつきやすいリミックスだと思います。だからリカットされたのかな。シングルのアーティスト名義がverious artists featuring song+nation featuring globeというアホみたいな長さだったのをよく覚えています(笑)。

 ところでこの曲PVのケイコちゃんはかわいかった。あのドレス、ちょっとRelationのcreamy dayを思い出すんですが。しおらしい、乙女系ケイコちゃん。


Disc1 6.Injection  (TK remix)  zento
インスト

 One Nationから続くインタールード的なインスト。イントロのフレーズがまんまCOME INTO EXSISTANCEで「!?」と思いました(笑)。何故COME INTO。これもzentoでかかってるんでしょうか。
 One Nationのリミックスもコレも、なんというか、こう・・・いま一つ、あと一押し、爆発的な盛り上がりに欠けている気がします。残念。


Disc2 3.Romancing Train  (tatsumaki remix)  move
作詞:MOTSU 作曲・木村貴志
2002/02/06 move名義シングルRomancing Trainのc/wとして収録(ミックスは同じ)

 なんでコレが入ってんの!?と、収録曲目リストを見て思わず声を上げたくらいに(苦笑)、不思議です。ほんとに、なんでなんだ。
 もともとは、このアルバムが発売されるのに遡ること1ヶ月前、2月6日に発売されたmove名義のシングル曲に収録されているリミックスなんです。なんで発売日まで覚えてるかというと、MCMsと同日発売だったから(笑)。しかも、c/wにtatsumaki remixを収録、って書かれているのを見たときには心底驚きました。何やってんだtatsumaki。そんなにリミックスがしたいならglobeで思う存分やったれ、と思いました(笑)。
 このシングルが発売された頃、彼らが雑誌のインタビューで、「前回のシングル(come togetherというタイトル)は、同時多発テロの影響を受けたピースフルメッセージソングだったけど、今回はそういうことから離れて、思いっきりロマンスの世界に浸ってください、という曲です」と語っていたんですよ。本人たち自らがそう言うような曲を、わざわざこのチャリティアルバムに収録するっていうのはどういうことなんか。最新シングルだからか。少々泥臭いですねぇ(苦笑)。

 ハッキリ申し上げて、moveさんの曲ってどれもあまり好きじゃありません。どれも、すごく、メロディがチープで。T.Kimura氏の作るメロディて、小室の亜流っぽくきこえてあまり好きになれないんですよ(ファンの人ごめんなさい(汗))。
 ただ、moveさん嫌いじゃありません。何故か。それは、メロディのチープさとユリさんの上手くないボーカルを補ってなお余りあるくらいに、T.kimura氏の作るオケとモツさんのラップが好みだから(笑)。
 好きなんですよー!!モツさんの、チープで(ここでのチープは褒め言葉)品が悪くて(これも、ここでは勿論褒め言葉)ナンパでイカレたキャラが。デビュー当時くらいのマークとちょっとキャラがかぶるんですが、マークがその後わりと上品で内向的なな思索系キャラ(?)におさまったのに対して、こちらは一貫してクレイジーなあんちゃんキャラ。スラング交じりの下世話なラップを威勢良くシャウトする、2UNLIMITEDとかの系列に連なる典型的なダンス系ラッパー。どちらかというと、歌い方は昔のコーちゃんにちょっと似てるかな。

 というわけで、これも原曲はあまり好きではありませんが、モツさんのラップがすごく好きだし、リミックスの出来で言うならこの二枚のアルバム中で1,2を争うくらいお気に入りです。タイトルを意識したのか、スピード感、疾走間がある。結構長めの曲なのですが、ききごたえがあって退屈しません。
 モツさんのラップって、普段はわりと言葉遣いがぞんざいなことが多いんですが(だから、時々「ちょっといきすぎ・・・(汗)」と思うときもあるんです)、今回は「ロマンス」というテーマに合わせてかなりメロウです。ロマンティックです。「柔らかに眠る君を 起こさないようにめくる ペーパーバック、古い言葉 つづられたロマンス」っていう歌詞がツボです。切ない系でいいです。「Romancing train!」というフレーズのサンプリングも上手に使われてますよね。
 全体的に、とてもききやすいリミックスという印象です。



song+nation総括
 
やはり一本大きなテーマが根っこにあるだけに、コンピなのにまとまった印象のあるアルバムでした。ジャケのデザインも凝っていて素敵。ついでにそれぞれの先行シングルのジャケ写も素敵でした。
 いろんな人が歌う小室メロディをきける、というお得感もありますね。普段小室プロデュースではないボーカリストの歌う小室メロディは、ちょっと新鮮です。「この人を小室がプロデュースしてたら、どうなってたんだろう・・・?」と考えながらきくのもまた一興。
 ・・・ただ、個人的には、中盤の伴さん〜hitomiちゃん〜HALNAさんの辺りは少々手を抜いたか?という感じもしました。特に伴さんの曲とHALNAさんの曲のサビは、いかにも小室がぱっぱっ、と手クセで作ったっぽい(苦笑)。飛ばしてきいちゃうことも多いです。
 曲目構成的には、最初と最後の一曲ずつがすごくシリアス。特にラストのLights〜はかなり救いのない歌なので、一枚通してきくとかなりしんみりして終わることになりますよね。中盤にはダンス系やポップな明るい曲もあるけど、最後はこの一曲で気分を引き締めさせて終わろう、という意図なんでしょうか。たしかにあのメッセージは凄まじく重くてヒシヒシと心に沁みますが・・・あまりにシリアスすぎて、この曲だけはアルバム全体から少々浮き気味にも見えます。バランスって難しいですねぇ。


song;nation2 trance総括

 2の方は・・・ハッキリ言って、あまりお勧めはしません。全編フルでトランス一色ですが、わりとインパクトの小さいものが多かったように思えます。tatsumakiが一手にリミックスを引き受けたからかな。少々マンネリ気味かも。もっと他のリミキサーにも参加してもらえばよかったのかもしれません。
 特にバラード系のリミックスが物足りないかな。a song is bornとか、やろうと思えばもっともと派手派手にできるはずなのに、詩をきかせようという配慮でもあったのか、大人しめに収まってしまったように思えます。今回は、いつもの小室らしくない(笑)ほどに、ボーカルをほとんど残したリミックスばかりでしたね。
 また、間奏やブレイクパーツが妙に長かったり、ほとんど無音になる箇所もあったりして、そのままクラブでかけるようなノリではないな、と思いました。
 小室らしからぬ「歌詞の重視」とあわせて考えても、目指す方向性がちょっと中途半端だったかな?という印象が残りました。チャリティだからとっつきやすい作品にしなければならないのに、同時に、zentoというクラブと直結したマニアックなトランスグループのアピールもしなければならない、というアンビバレンツ。
 マァ、いつもglobeのリミックスやGABALLで好き放題(笑)にやれるのとは違って、今回は普段の小室趣味(←?)になれてない他のアーティストのファンも買うわけだし、第一主旨が主旨だし、で、結構制約も多かったんじゃないでしょうか。

 というか、そもそも何故、こんなに主旨のハッキリとしたチャリティアルバムをわざわざ全曲トランスにしちゃったんでしょう。MCMsとかRomancing Trainとかのリミックスまで収録したところに、やはり少々泥臭い戦略性を垣間見る気がします。でも売れなかったけど(笑)。




 ところで、先行シングル三枚は、最初どれもタイトルが違っていたらしいです。一枚目はHERO、二枚目はallianceというタイトルだったそう。三枚目は忘れましたが、lovin' itではなかったはずです(なんかもっと長いタイトルだった気がする)。結局それぞれa song is bornとthe meaning of peace、lovin'itというタイトルに変わってしまいましたが(そういえば、このプロジェクトが発表された当初には、あゆケイコの曲は小室とMAX松浦が共作(!)し、倖田来未&BoAの曲は小室と五十嵐充が共作する、などという情報もありましたねぇ。MAX松浦、作曲なんてできんのか!?と思った覚えがあります(笑))、これもちょっと興味深い。
 当時「ヒーロー」と言ったら、明らかに、WTCで救助活動を行った消防士たち(特に殉職した消防士)のことを指す言葉でしたよね。
 また、allianceは「同盟」という意味で、テロ後にブッシュがしきりに世界各国に呼びかけた「反テロ同盟」を連想させる。第一、「同盟」という考え方自体が、「敵」がいることを前提としたものですからね。集団安全保障とは対極にある。
 つまり、この二つのタイトルは、立場が少しアメリカ寄りすぎるという理由でボツにされたものなんじゃないかと・・・私は今になって邪推するわけです。実際はどうなのかな。
 それらが最終的には、それぞれa song is born、the meaning of peace、そしてlovin'itという、あまり具体的イメージの伴わないタイトルになりましたよね。歌詞も、the meaning〜とlovin'itは両方ともすごく身近な視点から歌われる内容です。a song is bornでも「地球」とか「数億年」とかスケールの大きな言葉は出てくるものの、言っていることはごくシンプル。
 アルバム書き下ろし曲も、Lights brought the futureがちょっとテロ犠牲者寄りかな(何せ、サブタイトルはまんま「WTC」らしいですから)と思うくらいで、他の曲はあまり具体的なメッセージソングではなく、漠然と「平和がいいよね」、「争いはいやだよね」と歌うもののように感じられます。・・・私は、決して、批判的な意味で言ってるんじゃないですよ、漠然と訴えてるだけだと非難しているんじゃないですよ。
 歌詞に関しても、Lights〜をのぞけば悲壮な言葉を使う曲はほとんどなく、私たちの普通日常に根ざした身近な言葉遣いや、普通のポップスソングの歌詞からあまりかけ離れていないものが多いと思うんです。それが物足りないとか甘いとか言ってるんじゃないですよ。
 それで、いいんだと思うんです。身近で一般的な歌詞で歌わせたところに、このアルバムの意義があると思うのですよ。

 以下、2002年9月11日の日記に書いたなんですが。
 ネットで、坂本教授が9・11に関して語ったインタビューを読みました。私は坂本教授が別に好きでも嫌いでもありません。というより、よく知りません。彼の思想も作品も、ほとんどきいたことがない。ZERO LAND MINEとかのプロジェクトを見て、あぁチャリティに熱心な人なんだな、と思っていたくらいだったんですが・・・このインタビューには非常に共感しました。
 サルとゾウ云々という人類学的・生物学的な話のあたりは、ちょっと「?」と思わなくもないんですが、「エコはエゴだ」という言葉には激しく同意しますし、それを堂々と言ってはばからない教授をとても偉いと思いました。
 「エコはエゴ」。その通りだと思います。人はエロスがあるから殺しあうけど、エロスの欠けた生物なんて生きていけない。環境破壊反対も平和運動も、動機は「自分がかわいいから」でいいと思うんですよ。地球規模のスケールで考えないといかんと思うからそういう運動への敷居が高くなるんだと、私は思います。もっとずっとローカルに。
 あなたは幸せに生きたいだろう?健康に暮らしたいだろう?家族と友達と、いつまでも一緒にいたいだろう?・・・ノーと答える人なんていませんよね。「世界を救う」なんていうスケールのでかい話も、最初の衝動は結局すごく身近なことだと思う。そういう卑近なところから始めるべきだと思うし、結局その衝動が全てだと思うんです。

 ちょっと話がズレたかもしれませんが。とにかく、自分自身の今いる立場から、慣れ親しんだ身近な言葉で詩を書く。そのことが、大切だと思うんです。いきなりスケールの大きな「地球」とか「全人類」の話をするより、「私たち」(いちばん分かりやすいのは「私とあなた」)が幸せにくらしたい、と思うことから始めるべきだと思うんです。
 「ちょっとだけでも考えておきたい 大事な人がそばにいること 大事なものがそばにあること」
 こういう、一見あまり重く見えない、なんてことないようなフレーズを、私はすごく評価したいです。
 願わくば、彼らの気持ちが、この歌詞をきいた人たち、このアルバムをきいた人たち全ての心に届きますように。きいた人たちみんなが、「ちょっとだけでも」いいから、考えて始めてくれますように。全てはそこから始まるんですから。