TMNETWORK

キヲクトキロク
2003/02/05 gaball screen(R&C Japan) @COLOMBIA

 
TMNETWORK、R&C移籍後初のアルバムは、「後ろ向きなMTR」こと(笑)、「インディーズレーベル時代の7曲」プラス「蔵出音源集」の二枚組み。まさか今頃MTRを引っ張り出してくるとは、とファンを唖然とさせ、発売前から(いろんな意味で)話題を呼んだ一品(笑)。
 今まで何枚ものベストアルバムを健気に買い続けてきたTMファンですが、さすがにこれは呆れて買わなかった人も多かったようで・・・私も本当なら見送る気だったんですが、幻の10 YEARS AFTER featuring COMMONが収録されるときいて、思わず買ってしまいました(苦笑)。

1、 CAROL (Unreleased Piano Version)
 ハッキリ言って、ほとんどきいていません。他のトラックが復活後のものなのに、1、6、12の三曲だけは復活前の古いテープを引っ張り出してきただけなんですもの。この三曲は抜いて、復活後のトラックのみに限定してほしかったというのが本音です。
 私はアルバムCAROLをきいたのもつい最近だし、どうもあのファンタジックな(苦笑)世界観に入り込めなかったので、他のファンの方たちに比べるとキャロルにあまり思い入れがないんです。ライブ(ビデオ)を見たことがないせいもあるのかなぁ。・・・だから、あまりこのトラックのありがたみが実感できません(笑)。

 それにしても、相変わらず、小室のピアノは個性的というか自己流というか即興風というかなんというか(もにょもにょ)。「もうちょっと落ち着いて弾けよ!」と言いたくなるタッチです(苦笑)。6と比べてもこちらだけ妙に弾き方が荒い気がします。
 でも、引き癖とか伴奏のアレンジパターンとかが、いちいち「あぁ〜小室だ〜!」という感
じではありますね。

2、 GET WILD DECADE RUN (’99 Version)

 CDバージョンとそれほど違わないですね。ただ、ラフミックスらしく、音数は少ないようです。オケは少々物足りないですが、その分ウツの声がはっきりきこえるのがメリットかな。
 オリジナルミックスでは途中で一瞬無音状態になるブレイクパートがありましたけど、それも今回はなし。あの無音ブレイクはイマイチ中途半端でノれなかった(苦笑)ので、ない方がいいかも。曲の終わり方も、オリジナルバージョンよりこっちの方がスマートだし小室らしい感じがして、いいかな。
 ボーカル的には、「何も怖くはない〜〜ぃ〜ぃ〜ぃ〜ぃ〜・・・・」っていうボーカルサンプリングがCDバージョンより短いこと、それから原曲にあった「傷ついた夢を取り戻せる〜」の後の「WOWOW・・・WOWOW〜」っていうハミングパートが削られていたこと、この二つくらいが目立った違いかな。

 私はこの曲(ディケラン)の存在自体に納得いかないでいる(だって、鳴り物入りの復活第一弾が過去のいちばんのヒット曲のリメイク、って、あまりにも腰抜けに思えたんですもの)んですが、音自体はかなり好みです♪オリジナルよりも112リミックスの方がより好きかな。ところで、「112リミックス」は「コム(56)×2」の意味、という噂をきいたんですが、マジですか(笑)?つーか、なぜ「×2」?「コムコム」だから!?

3、 Happiness×3 Loneliness×3 (Club Mix)
 原曲自体、賛否両論分かれる曲らしいんですが、私は元々大好きでしてね。なんてったって、99年10月25日、千葉のベイNKホールでの伝説の復活イベントで、はじめて見るナマTMが歌ってくれた新曲だったんですもの。
 オリジナルバージョンもお気に入りですが、今回のリミックスもとても好きです。ウツのスペイン語のセリフをうまくちりばめてあるし、ギターの使い方も巧い。長いけどききごたえがあって、個人的にかなり好きなトラックです。
 ウツのボーカルは、オリジナルのメロディとは違いますよね?レコーディングはしたけれども結局使われなかったコーラス音源か何かかな。はじめてきくメロディだし、ラップにしても音程がおかしくて、ちょっとすわりが悪い感じはしました(苦笑)。
 でも、明るい雰囲気なのに、ところどころで妙に哀愁漂う感じになってるんですよね。でも、ほんとは、もっともっと派手派手ハウスにしてもよかったのかも。

 ただね・・・これは、歌詞に関する話なんですが。
 この曲(オリジナルバージョン)をはじめてきいた当時、私は、どうしても、この曲の歌詞の一部分がゆるせなかったんです。今となってはそれほど気にはしていないんですが、これをきいたばかりのころ、私は、「You don’t have to be the one, don’t have to be the best」というフレーズが大嫌いでした。
 私は、小室哲哉という作詞家がまず好きなのでね。好きな順に、小室、マーク、前田たかひろ氏、みっこちゃん、という感じかな。とにかく、いわゆる小室プロデュースをたくさんきいてきて、その世界観に慣れていた子だったんですよ。
 小室がプロデュース全盛時代に一貫して書いてきたテーマって、「You are the one」という言葉に代表されるように、「私は私」、そして、「私はがんばる」という死ぬほど単純でポジティブなメッセージだと思うんです。globeの曲はたしかに暗いし、「暗いglobeが好き!」と日々私は言ってますが、それは暗さに酔ってしまうのではなくて、暗くてどうしようもない闇の中から必死に抜け出そうと足掻くところが好きなんです。・・・とにかく、今となっては散々に使い古されて擦り切れてしまった言葉かもしれないけど、「私は他の誰でもないたった一人の私」、「私は、いつでも前向きに生きていく」というメッセージを、小室は94年〜98年くらいまでの間に、一環して書き続けてきたと思うんです。
 そして、リスナーに向けて発信し続けるのと同時に、そのメッセージは小室自身をも支えてきたんじゃないかと思っていました。あれだけ凄い地位を築いて、常にトップに立ち続けていくためには、「I am the one, I can be the best」という強い信念が不可欠なんじゃないかなと思っていたんです。
 そのメッセージを、みっこちゃんの書いたこのフレーズが全部くつがえしてしまっているような気がして、なんだか無性にくやしかったなぁ。たしかに、神経張り詰めてないでリラックスしていこうよ、という意味では、あえて「don’t have to be the best」なんていう否定形を使う表現はなかなか面白いなとは思うのですが、なんとなく感覚的にイヤでしたね。ここの歌詞だけ妙に嫌いでした。TMをきく前からTKプロデュース曲をききなれていて、特にglobeの歌うYOU ARE THE ONEという歌がすごく好きだったせいもあるんですけど。
 ・・・まぁ、いつの間にか慣れて、そんなことあんまり考えなくなったんですけれどね。ちょっと余談でした。

4、 IT’S GONNA BE ALRIGHT (TK Vocoder Version)
 グルギア1でGET WILD ver.0→オリジナルのGET WILDのつなぎをきいたときにも同じことを思ったんですが・・・小室の蚊の鳴くような声の直後にウツの張りのある美声をきくと、ボーカリスト・宇都宮隆の存在のありがたみを改めて実感します(笑)。二人の声を交互にきくことで、ウツの歌声のうつくしさが際立ってきこえるんですよね。イントロのウツの「Lalala〜Lala〜」というハミングなんて、もしかしたらCDバージョンの音源よりもつやがあってきれいな声かもしれない。
 歌詞もところどころ違いますが、それよりもBメロがちょこっと違っているとこが興味深かったです。「見つけた分かった〜」のところとか、どうみてもCDテイクの方がいいメロディなってますよね。正直な話、このデモテイクをききながら、「ここのメロディ、いまいちインパクトないなぁ。レコーディングまでに改善されてよかった〜」と思ってました。
 ・・・でもまぁ、どれだけメロディを手直ししてあろうと、サビは思いッきり10 YEARS AFTERの使いまわしにきこえるんですけれど(笑)。

 それにしても、小室のボーカルが久しぶりにきけて嬉しかったです♪以前ビートクラブで、ウツが、「あのヒトの仮歌、この番組でかけようよ!そんで、オレたちがどれだけ苦労して仮歌を解読してるか、リスナーの人たちにも分かってもらおうよ!」って言ってましたけど、このテイクをきいて、「掛け値なしに苦労するわ、こりゃ・・・」と実感しました(笑)。ボコーダーをかけてあることを差し引いても、声、発音、歌唱力、全てに問題がある歌声でした(笑)。でも好きよ、このむにゃむにゃ言ってるボーカル。
 でもね・・・「小室哲哉のボーカルテイクを収録!」っていうのは、小室の最後の手段であり、ある意味禁じ手かもなぁ、とも思いました。どうしても売りたいときは小室のボーカルを入れろ、そうすればマニヤはその1トラックのためだけに買ってくれる!っていう感じがしません?自分の本分じゃないところを切り売りしているようで、ちょっとなぁ・・・という思いはあります。
 AMARETTOがそういう売り方だったじゃないですか。当時、「3000円だして8センチCD(=ボーナスディスク)一枚を買う」っていう冗談を、小室ファンの間でよくききました。
 どうせ歌うならボーカルアルバムを出せ(笑)!HIT FACTORY2を出せ(笑)!歌うんなら、そのくらい潔く(←?)歌ってほしいもんです。私自身がボーカリスト小室哲哉の大ファンなので(笑)、彼の歌声がきけるのは決して吝かではないのですが(むしろ大歓迎)、売れなそうなアルバムの中に一曲だけ収録してファン寄せパンダに使うくらいなら、一枚どーんとソロアルバムで出してくれた方がよっぽど嬉しいです。
 ・・・しかしそれにしても、あれだけ巧くもなんともない(←世間一般の客観的評価)、鳥が絞め殺されるような(←マイマザーの評価)歌声なのに、これだけ珍重されてるのって、不思議と言っちゃぁ不思議ですよね。ちっとも巧くもないのにこんなにありがたがられるボーカリストなんて、小室哲哉か仲居正広か、っていういい勝負です(笑)。

 ところでこのトラックの小室パート、低いボコーダーボイスと不安定なメロディが、朋ちゃんのI WANNA GOっぽいと思ったんですが。私だけかな。

5、 10 YEARS AFTER (Featuring COMMON)
 ごめん、まず原曲について語ってもいい(笑)?すっごく思い入れのある曲なんです、10 YEARS AFTER自体が。
 えっとね、私は、99年の3月にTMをはじめてきいたんです。当時はまだ復活の噂があるなんて知らなかったんですけど、ただのいちglobeファンだった私は「これがTKが昔やってたTMNってバンドか〜」と思ってDRESSを買って以来、急速にハマったんです。で、5月ごろにやっと復活の話をきいて、5月31日の深夜に「哲にいさん」で復活発表をきいて、すっごく嬉しくてね。まるで私がファンになるのを待ってたみたいなタイミングだわ!なんて思ったりして(←ウソ)。
 ディケランも決して嫌いじゃないんですが、とにかくこの10 YEARS AFTERにハマってね。当時放送していたコムサットレィディオ(懐かしいなぁ)でオンエアされたのを何度も何度もきいていたら急にボロボロ泣けてきて、自分でも不思議に思いました。まだ全然TMのアルバムを全部そろえてもいなくて、彼らの10 YEARSなんてほとんど分かってなかったくせに、なぜか泣けてきた。TMの曲をきいて泣いたのはそのときがはじめてでした。
 なんで泣いたんだろうなぁ・・・当時私が受験生で、十年後どころか一年先も見えない状態だったからっていうのもあったのかもしれません。十年たったら自分がどこにいるかは全然分からないけど、少なくともこの人たちがいることと、この人たちのことを好きでい続けていることは、確かなんだろうなぁ・・・と、そんな風に思ったんでしょう。
 当時私は高校三年生だったんですが、10月にTMが千葉(地元です)に来るってきいて、授業中に二十枚くらいチケット応募ハガキを書きました。で、なんとか当選して、色々な幸運も重なって、前から3列目というすばらしい席で、はじめての生TMを見ることができたんです。
 でも、当時私のまわりにいた人たちはみんな筋金入りのFANKSさんたちだったので、ファン暦半年の私はちょっといづらいような気持ちも覚えながら、ライブを見ていたんです。だって、他のファンの人たちは私の何倍も・・・下手したら何十倍もTMの曲をきいてきたんですから、思い入れの量もきっと桁違いなんだろうなぁと思うと、まわりのお姉さんたちがどんどん泣いていく中で、私はなんとなく泣くに泣けなくて(苦笑)。私みたいなヒヨッコが泣いたら悪いなぁ、みたいな感覚でした。
 ところが、そこでTMは全くの新曲であったハピロリと、それからライブの最後にこの10 YEARS〜を歌ってくれたんですよ。ハピロリがきけたのも嬉しかったけど、10 YEARSをきけたのは本当に嬉しかった。この曲は私がはじめてリアルタイムで楽しみに待って、他のFANKSのお姉さんたちにも負けないくらいききこんでライブにそなえてきた曲でしたから。ファン暦の長い短いを気にしすぎるのもおかしな話になるなとは思うんですが、この曲をきいてはじめて、私も、他のTMファンの人たちと一緒の気持ちになれたような気がしたんです。
 『「これから10年、僕たちについてくるかい?」って言われてる気がした。私はそこで、ためらわずにイェスと答えた』・・・・と、当時高校三年生の私は日記に書き残しておりました(笑)。ぎゃあぁ、我ながらなんというクサい表現だ(苦笑)。ハズカシイ(赤面)。
 そんなこんなで、この10 YEARS AFTERという曲自体が、とてもとても思い入れの深い曲なのです。結局、今にいたるまで、この曲はライブで二度と歌われていませんしね。アルバムに収録されていないので最近はあまりきく機会がなかったのですが、たまにふっと思い出してききかえしては、当時の気持ちを思い出してはそのたびにじーんとなってました。

 でね、ここからがfeaturing COMMONの話なんですけど(笑)。ライナーノーツにもあるように、このバージョンは、2001年の9月に終了したTMのラジオ、「BEAT CLUB それ行けTMNETWORK」の最終回で、一度だけオンエアされていたんです。当時私は、毎週このラジオを録音していたんですが、オンエアでこれをいっぺんきいて、即、「かっけェー!!」と思って、この曲の放送部分だけ他のテープにダビングして繰り返し繰り返しきいてました。いつかどっかのアルバムに収録してくれないかなーとずっと願っていたので、今回初CD音源化されるときいて、マジで嬉しかったです♪
 もう、ねぇ〜、いかにも99年のTKDiSC、って感じの、ブラックなリミックスですよね。きいてると、小室がヒップホップに傾倒してた時代を思い出します。
 KDのViCTiM TK remix featuring DE LA SOULと同じで、サビのみ原曲のボーカルを使って、それ以外のところは勝手にラップさせる、っていうパターンで、サビの「10 years after, where will we go?」の後の、「where will we go, yeah, where will we see, yeah?」というリフレインがすごく好きです。
 あとね、あとね、最初のサビが終わって、2番に入る直前の音が好き!テープの巻き戻るような音にラップがかぶさるところ、って説明して通じるかな。「This is the beat!…com’on」とか言ってる部分です。ここんところが、ラジオできいたときから激ツボでした。
 このCOMMONさんというラッパーさんが現在も活躍している人なのかどうかは知りませんが、また小室がヒップホップ系の曲を作ることがあったら、DE LA SOULともどもぜひぜひもう一度コラボレートしていただきたい人です。

 TKDiSCはかなりヒップホップ〜R&Bに傾倒していたレーベルで、TKD〜KDは勿論、あみにも女性ラッパーとのコラボレーション作品があるし、甲斐よしひろさんの曲もブルースっぽいのがありましたよね。TMとヒップホップっていっちばん結びつかなさそうな感じでしたけど、この曲(原曲)はヒップホップくささが全面に出ていなくて、ヒップホップ「テイスト」程度どまりだったから、うまくいったんじゃないかと思います。オリジナルはヒップホップ「っぽい」程度で収めておいて、リミックスの方ではバリバリにヒップホップ全開にして。逆に、99年の夏に24時間テレビでdj hondaさんがリミックスしたヒップホップバージョンのゲットワイルドは、なんとも言えず寒かったです・・・(涙)。
 ただ、小室はともかく、木根やウツにとっては、こういうヒップホップ系のアプローチって、どうだったんだろう。特に木根なんて、ブラックミュージックと全く縁遠そうに見えるんですが(笑)、どう思っていたんでしょうね。
 でもまぁ、過去にU.K.PASSENGERという名リミックス(本家PASSENGERより好きです・笑)を生んでいるTMですから、このリミックスバージョンも、それこそ「何でもアリ。流行ってるものは臨機応変に取り入れてみる(←ほめ言葉です)」という精神を見事に反映した一曲なのかもしれません。

6、 IN THE MOMENT
 1と同じ理由でほとんどきいていなかったんですが、ちょっと改まったきき返しててみたら・・・後半がすごくキレイ!私はglobeのend of 3rd elementの後半がすごく好きなんですが、それにちょっと似た感触のメロディかな。
 1に比べると、弾き方がずいぶん丁寧な感じがします。このトラックだったら、少し前までのglobeのアルバムのラストに入っていてもおかしくなさそう。

7、 WORLDPROOF (A DEEP REMIX) 〜interlude〜
 これもなかなか面白かった!ハッキリ言って、オリジナルのWOLRDPROOFは名前負けした(笑)よく分かんないSEで、MTRをきくときにもつい飛ばしてイグニからききはじめてしまうくらい存在感が薄いトラックだったのですが、これはうまく料理したなぁ、と思いました。・・・というか、タイトルを知らなければなかなかあのWORLDPROOFだとは気付けないのでは(笑)。
 ちょっと篭ったような音がいいな。これとMESSAGEのリミックスは同じエンジニアさんが手がけているようですが、両方に共通するちょっと鈍く曇ったような音色は、この人の特徴なのかな。

8、 Get Wild (Live from 2001 RENDEZVOUS IN SPACE)
 イントロのサンプリングはたしかにカッコよくてワクワクするけど、CDできくかぎり、サンプリングの元ネタは終了ライブのとあんまり違いがないんですよね。それをわざわざ収録するのは、ちょっと・・・って感じです。
 というか、正直なところ、ガラっとアレンジを変えてあるわけでもないのにわざわざライブバージョンで収録する意義がよくわかんないです。リズレバージョンのような斬新なアレンジでもなんでもなくて、それほどオリジナルと差のないようなものをどうして入れる必要があるんだろう、と思ってました。
 テレビでも放映されたものを引っ張り出してきてわざわざ再録する必然性がひとつあるとするならば、それは「ウツの歌詞間違え」というキロクを残しておくためかな?と考えていたんです。イエ、これは宇都宮くんへの皮肉ではなくて(笑)、TM久々の大舞台で、記念すべき21世紀最初の大イベントで、たくさん人集めて派手に盛り上がってるところで、ウツがなんともウツらしく(笑)歌詞を間違えた・・・それをそのままCDにキロクすることで、そのライブを見ていたファンのキヲクを呼び覚ます・・・っていう謳い文句でもついているのかなと、そんなことを勝手に考えていたんですよ(笑)。
 ところがふたを開けてみれば、ウツの歌詞間違えは露骨に修正されていて(苦笑)。素人の私がきいても分かるくらいにあからさまなボーカルのツギハギがなされていて、「えーっ!?」と思いました。キロク(ここではボーカルのデータ)をわざわざ書き換えてまで、なんのためにこのライブを収録したんだろう。(歌詞が違うことをのぞけば)非常にきれいに声の出ているテイクだったので、それに後から手が加えられてしまったのは残念です。

 キヲクはどうしても薄れていくけど、キロクはそれを補って、物事を永遠に伝え続けることができる。けれど、キロクがその「永遠性」という特権を駆使して改ざんを行えば、キヲクは簡単にそれに負けてしまうんですよね。
 「キヲク」と「キロク」という対になるテーマを掲げていながら、このアルバムは全体としてキロクに傾きすぎている。そのいちばんの現れが、このゲットワイルドのボーカルの「キロク」修正による、「キヲク」の改ざんなんじゃないかなぁ・・・と。徹貫の解説(という名のヨイショ)を読みながら、無闇に小難しいことを考えてみました。

 そんなわけで、このトラックのききどころは、ウツのボーカルパートが終わったあとの小室のトランスソロの部分だと思います。あそこだけは、「今の小室」らしい(他の、過去の時代のゲットワイルドにはなかった)アレンジですからね。でも、どうせなら、MTRのビデオに入っていたゲットワイルドみたいに、ウツの「WOWOW〜」っていうボーカルが入っててくれた方が嬉しかったかも。
 あと、イントロでのドラムはカッコよかったなぁ。あぁいうちょっとトライバル(?)っぽいリズムのドラムが好きなんですよ、OVER THE RAINBOWとか武道館のワナビとかに通じるような。
 それと春山さんのベースが好き!特にBメロでの低いメロディがお気に入りです。トランスゾーンに入る直前での、葛Gの短いギターソロパートも素敵。
 テレビで見ているだけだと、どうしても映像を追うことに神経が行ってしまって細かい音をきけなくなっちゃうし、そんなに繰り返し繰り返し見られるものでもないから、こうやってCD音源に落としてもらうことではじめて、バックバンドの音がかなりカッコイイことに気付けました。・・・なるほど、徹貫の言う、人のキヲクをデジタルなキロクで補完する、っていうのは、こういうことなのね?多分。

9、 CASTLE IN THE CLOUDS (YABE VERSION)
 オケはほとんど同じかな?多分、歌詞が違うだけのデモテイク。那々がききとったところ、歌詞はこんな感じ↓。合ってるかな?

Endless meet 見知らぬ街角で
キミはただ一人きりでも 大丈夫だろうか
Endless road 大地走る道は
いつか探した場所に たどりつくはず
時間をこえて あやまちを越えて
めぐり合おう もう一度

何度もつらいときに 笑わせてくれたよね
あのときその強さに 気付いてなかった
キミはいまどこを 歩きはじめてる
冷やかな 突き刺す空
今何を見つめてる

Endless meet 見知らぬ街角で
キミはただ一人きりでも 大丈夫だろうか
Endless road 大地走る道は
いつか探した場所に たどりつくはず
時間をこえて あやまちをこえて
めぐり合おう もう一度

 サビ一度めの「エンドレス〜〜」がよくわかんないです。「endless meet」で合ってるのかなぁ?
 「見知らぬ街角で キミは一人きりでも 大丈夫だろうか」という歌詞がやさしげでいいすね!これは一人でイスラエルへ渡った矢部太郎をさしているんでしょうけど、ウツがやわらかい声で歌ってくれると、すごくはげまされる心地になります。
 オリジナルバージョンと違って、タイトルの「castle in the clouds」と関連する言葉が出てこないんですね。CDバージョンでは「かすんでる雲の上 とどかない場所がある」とか「There is a castle in the clouds」とかいうフレーズがありましたが。これは、ない方がいいのかも。オリジナルバージョンだと、普通のはげましソングなのになぜか突然「There is a castle in the clouds」というファンタジックな言葉が出てきて(「かすんでる雲の上〜」はともかく)不自然だなーと思っていたので。
 サビの「We can bring back laugh&peace」というフレーズも蛇足だったかなぁ。アレは、いかにもキャンペーンソング!って感じでしたから(苦笑)。
 メロ部分の歌詞はオリジナルの方がまだ大人っぽいと思うのですが(「誰の悲しみも癒せないけれど〜」のくだりはすごく好きです)、サビの歌詞だけを比べたら、こっちの方がスマートかな。

 しかしとにかく、オリジナル・YABEバージョン共に歌詞が古くさい!みっこちゃんがアップテンポな曲に歌詞をつけると、こういう「青臭い」感じ、ザッツ「青春」!というにおいのする歌詞になりがちなんですよね。ハピロリしかり80’sしかり。昔の・・・それそGET WILDとかDON’T LET ME CRYの時代から首尾一貫したテーマ性を感じるというか・・・・80年代から今にいたるまで感性が変わっていないというか(苦笑)。
 正直な話、アップテンポの曲だけでも、みっこちゃん以外の人に作詞してもらったら?と思います。バラードはまた別で、しっとりしたきれいな歌詞にまとまるんですが、どうも元気ソングにみっこちゃんが詩をつけると、「これは40男の歌う歌詞じゃないっ!」と心底思わずにはいられないような若さ溢れる歌詞になりがちなので。

 ハピロリのところでもみっこちゃんの歌詞について批判しているので、まるで私がみっこちゃん嫌いのように見えますが、そんなことないです。古くはヒューシスの詩に感動し、新しくはあみーゴのOUR DAYSに涙して、CUBEの歌詞に胸を揺さぶられたくらい、ちゃんとみっこちゃんの書く詩は好きです。ただ、そろそろ向き不向きもあるんじゃないの?と言いたいだけでして、そこんとこを誤解されないといいのですが・・・。
 あ、ただ、ライナーノーツのみっこちゃんのコメントは興味深かったです。他のスタッフのコメントがTMの太鼓持ちみたいな文章ばかりだったのに比べて、あのエピソードはなかなか面白かった。どうせコメント載せるなら、ああいう、読んで「なるほどな〜」と思うようなものばかり選んで載せてほしかったです。

 ただ・・・これは個人的な思いなのですが・・・以前にも日記で書きましたが、私は若い人の人生をオモチャにする電波少年という番組が好きではないので(まぁ、朋ちゃんを復帰させてくれたことにだけは感謝していますが)、それに関わって書かれた歌詞だと思うと、どうしても、ちょっと引いてしまうんですよ。この番組には関わらないでもらいたかったなぁ。

10、 MESSAGE (KIOKU REMIX)
 かなり賛否両論あるようですが、私は好きです。うまく料理したな!って感じ。
 ウツの声はウェットさが魅力(だと私は思っている)なので、トランスのようなカラリと軽いダンスミュージックには合わないと思っていたんですが(イグニのトランスリミックスとか、不自然でしたもん・苦笑)、オケの方を少し暗い、重めの音色にすることで、ボーカルを浮かせないアレンジにしてあるなぁと感心しました。リミキサーさんが「ウツのボーカルを重視してリミックスした」と言うだけあるなぁ、小室とは大違いです(苦笑)。かと言ってオケがお留守になることもないし・・・というか間奏のバシバシバシバシ(?)言ってる音とかめっちゃ好みなんですけど!
 人の声だとは一瞬気付かないくらいににエフェクトをかけまくった「your smile〜」「one day〜」も楽しいし、何より、私は「I believe in what you believe in」というフレーズがすごく好きなんですよ。アルバムバージョンでこれが削られていたのがすごくくやしかったんですが、今回のリミックスではこのフレーズを要所要所でアクセントに使ってくれてて、嬉しかったのです♪

11、 We are starting over 〜ずっと好きだった〜 (Naoto Kine Piano instrumental Version)
 以前、TMがこの曲をダウンロードリリースした際に、木根さんファンの友人に一緒に焼いてもらって、TMバージョンと一緒によくきいていました。木根さんのピアノ一本の、インストバージョン。全体的にやわらかくて、やさしい雰囲気ですよね。これもそんなに上手なピアノだとは思わないけれど、木根さんの(オモテの)人柄がにじみ出ているような、あたたかい一トラック。
 この曲の木根さんボーカルバージョンもきいてみたいです。というか、このやわらかい曲調は、ウツより木根さんの方が似合いそうかも(笑)。今でもライブで歌ってくれてるのかな。

12、 EPILOGUE 1991 〜月とピアノ〜
 終了前の音源なことは不満ですが、実はこれもわりと好き。やっぱりこの人のインストは、ピアノ一本だけのものよりも、それにプラス色々アレンジが加わっていた方がいいね。10年近く前の音源だそうですが、今きいても面白い。ちょっと和風なテイストがしますね。
 ただ、すごく短くて食い足りないですね。いかにもムリヤリ終わらせました、って感じのしめ方で、曲がきれいなだけに、ちょっともったいないです。
 ただ、やっぱり、このアルバムをきくにあたって、原曲が発売された当時のことをリアルタイムで知っているか知らないかっていうのは、相当大きいと思うんですよ。私は復活直前にファンになったタイプだから復活直後のナンバーにはすごく思い入れが強くて、10 YEARS〜やハピロリに関するトラックはすごく興味深かったけど、この1、6、12は終了前のもの(しかも、CAROLと「月とピアノ」という、テーマ色の強いタイトルのナンバー)だから、思い入れがない私にとってはありがたみが半減です。

×××××

 ゲットワイルドライブバージョンのところでも述べたように、このアルバムは、「キヲク」じゃなくて「キロク」の方を多分に重視したアルバムになってます。
ですから私の方も、今回のアルバムは、完全に「キロク」、つまり「データ」を買う気持ちで買いました。「TMNETWORKのニューアルバム」を買うんじゃなくて、「TMの音源」、「TMがキロクしたデータ」を買うつもりで買ったんです。私はとりあえずキロクもほしがったけど、このアルバムに食指が動かなかった人は、これをきくかわりに自分のキヲクをもう一度じっくりとたぐって、CAROLやら月ピやら10 YEARSやらオキナワランデブーやらの時代をじっくり思い返したら、それでもうオッケー(←何が?)なんじゃないでしょうか。
 私も正直なところ、「こんなキロクなんて用意してくれなくっても、私の頭の中に立派なキヲクがあるわよっ!」って徹貫にタンカ切ってやりたい気分です(笑)。いや、徹貫に文句言ったってどうしようもないことなんですけれど。

 モノ自体は、決して悪くないと思うんですよ。「貴重な音源」であると同時に、「楽しめる音源」でもあったと思うんです。というのも、リミックスのトラックがどれもある程度しっかりしていたから。
 ただ、売り方をどうにかしろ、と。
 この音源集を売り出すためには、R&Cは次の二つの選択肢のうちのどちらかをえらぶべきだったと思うんです。
 一つ目の選択肢は、MTRの再発をどーんとメインにして、ディスク2はあくまでそのオマケ、という形にする方法。たしかにMTRを持ってる(しかも人によっては複数所持・笑)マニヤからは不満が出るでしょうが、「インディーズで出した幻のアルバムを再発!しかもオマケディスクつきで3000円!」とう売り出し方だったら、元々TMファンじゃなかった人でもくいつきやすくなると思いません?「おっ、インディーズだって、なんか珍しそうじゃん?しかもオマケつきで二枚組みかぁ・・・きいてみようかな」と思う人が増えたんじゃないかなぁ。
 二つ目の選択肢は、ディスク1だけをプレスして、ディスク2なんかほしがらないような完全マニヤ向けのアイテムにする。限定生産してもいいし、それこそファンクラブ通販やロジャム限定販売でもいいから、とにかく、世間に「TMは新曲も出さずに昔の曲で食ってるなぁ」と思われないようにコッソリと(笑)売る方法。すさまじく後ろ向きな選択肢ですが(苦笑)。
 つまり、MTRをメインにすえるか「キヲクトキロク」だけを売るか、新規購買層を狙うかマニヤにターゲットを絞るか、どちらかにすべきだったんじゃないかなぁ。中途半端にどっちつかずの宣伝しちゃったからうまくいかなかった、っていうのあると思うんですよ。
 でね、「後ろ向き」なTMが嫌いな私としては、ここではできれば一つ目の選択肢を選んでもらいたかったんですよ。そして、そのためにはやはり、トラック1と6、12は抜いてほしかったと思うんです。
 TMN終了以前の音源を引っ張ってこないで復活後の曲に関するものだけを集めれば、「レアトラックス」とかいうマニヤ向けな呼び方ではなくて、普通の「リミックスアルバム」で通せたんじゃないでしょうか。「レア」なんて言葉を不必要に使うと、マニヤ以外は敬遠しちゃうじゃないですか。「オリジナルのMTR+最近の曲のリミックスアルバム」なら、TMをあまりきいたことのない人にも手に取りやすかったんじゃないかな。
 1なんかは、元から発表する意図で作られたものではないだけに、出来が荒いですしね。いくら私たちが小室のピアノをありがたがるっていっても、こりゃやっぱり「売り物」として扱うためのトラックではないなーと。

 ・・・ところで、発売日当日に生協のCDショップに行ったら、どーんといちめんにGLAYさんのレアコレクションアルバムがディスプレイされていて(苦笑)TMが売り切れだと言われてあやうくそっちを買うところでした(半分本気)。
 いや、別に、私が最近GLAYさんを気に入ってるからこんなこと言うわけじゃないですけど(笑)、正直な話、「レア音源コレクション」なんて「売れてる」アーティストがやるからこそ意味があるもんだと思うんですよ。今のTMじゃぁ、一般人にとってみれば、普通に売ってるCDですら「レア」な存在でしょう?そんなポジションにいるアーティストが「レア音源!」と銘打ってリリースしても、「いや、元ネタ自体を知らないからきいても分かんないよ」っていうしらけた反応しか得られないと思うんです。
 デモテイクはオリジナルを知ってる人じゃないとおもしろくないし、ライブバージョンは彼らのライブに興味を持ってる人じゃないと楽しみ半減。つまり、元々のキヲク(オリジナル曲をきいた経験)を持っている人でなければ、今回のキロク(レアコレクション)は楽しめないんです。
 もっとぶっちゃけ言ってしまうと、(売り上げで全てを測るわけでは決してありませんが)レア音源集なんてえらそうなことやるのなら、本来の活動でもうちょっと売れて(たくさんの人にきいてもらって)からにしてよ、と言いたいわけです。TMよりglobeのレアコレクションを出す方が、まだ理にかなってると思うなぁ。

 ただ、「レア音源集」ときいて、私はてっきりグルギアに収録されてる小室の仮歌みたいのがわんさか入ったアルバムを想像していたので(それはまたそれでほしいですけど・笑)、そんなんよりはずいぶんリミックス音源が多くて(しかも結構出来がいい♪)、しっかりした「リミックスアルバム」に近くなっていたと思います。これは嬉しい誤算でした。

 あと、個人的には、80’s関係を一曲入れてほしかった!ハピロリも好きですが、80’sはもっと好きなので(笑)。木根さんの曲とは思えないくらい(失礼!)キャッチーで華やかなメロディで、当時、小室の曲じゃないと知って驚いたものでした。アレンジもすごくよかったし、コーラスもおいしかったし(笑)。あの曲のリミックスが入ってたら、もっと嬉しかったのになぁ。
 実はね、「コムロ式」の番組の中で、ハピロリと80’sのレコーディング作業風景が、ちょっとだけ映ったことがあったんですよ。小室がミキサー宅の前で作業していて、木根さんだかウツだかがその後ろでぼぅっと小室を見守ってて(笑)、そのバックに80’sのラフミックスが流れていたんです。これが、(私の記憶が正しければ)今のCDバージョンとはちょっと違って、よりハウス寄りの、カラフルでかわいらしい感じのミックスだったんです。曲のアウトロとかすごくポップで素敵だったので、このラフミックスか、もしくはもっとバリバリのハウスリミックスとかを入れてくれると万々歳だったんですけどね。
 IT’S GONNA BE ALRIGHTまで掘り出してくるんだったら、いっそのことTKDiSC時代の楽曲を全部網羅してほしかったなぁ、なんて。特に、IT’S GONNA〜と80’sは日のあたらない(苦笑)楽曲同士ですしね、ライブでも歌われたことないし。IT’S GONNA〜は10 YEARS〜の使いまわしにきこえてあまり好きではないんですが、80’sはすごくキャッチーで大好きなので、ぜひ一度ライブできいてみたいです。ライブでダメなら、シンセサイズドトランスで回してくれてもいい。

 あと、あのライナーノーツ、いらないと思います。徹貫の酔っ払ったような文章も不必要だと思うけど、それ以上に「新旧スタッフによる心温かいコメント」!ハッキリ言って、見たくなかったです。・・・だって、内輪ウケ大会以外の何者でもないじゃないですか。「ファンからファンへ」というキャッチコピーと合わせて、これからはじめてTMをきこうとしているいちげんさんをしらけさせ、疎外感を感じさせるだけだと思うんですよ。私ですらしらけましたもの。(あと、どうでもいいことですけど、「元T K Disc」という表記に泣けました・涙)
 スタッフからの応援メッセージなんて小室たちに直接手渡せばいいことで、それをわざわざ売り物のCDに載せて「僕たちはスタッフさんたちからこんなに慕われています!」ってアピールするのって・・・カッコ悪いと思うんですけど(うわぁ、なんだか今日の私は言いたい放題だなぁ・汗)。自分たちのアルバムで、太鼓持ちに「TMNETWORK ありがとう!」なんて言わせて楽しい?って感じ。「ハッピーです×3 ロンリーです×3」やラブアイスでのパロデイムービーのときにも同じようなしらけた気分を味わったんですけれど、やっぱり、自家発電ってあんまり格好のいいもんじゃありませんでしょ?
 徹貫のノーツもね・・・「あらゆる記録は、ただそれだけでは記号にすぎない」っていう出だしあたりは結構格好いいと思うんですが、この人の文章って、どんどん話がでかくなっていくんですよね(苦笑)。表現がムダに壮大すぎる。(あ、でも、MESSaGEのシングルに徹貫が書いた「電脳新世紀到来」っていう文章は、実はすごく好きだったりします(笑)。あれをはじめて読んだときはワクワクしたなぁ)

 ・・・・なんだか、おそろしくぐちぐちグチグチ言ってしまって恐縮なんですけれど(汗)、今回のレビューは、いつもにまして辛いこと言いまくりですね。読んで不愉快な気持ちになるTMファンの方もいらっしゃるかもしれません。
 しかし、文句を言いながらも結局私たちはこのアルバムを買ってしまっているわけでして、それは、ファンとして、本当にいいことなのかなぁ・・・などと、最近考えたりもしています。
 こないだとあるglobeのファンサイトさんで、「globeは勿論すごーく好きだけど、avexのCCCD生産に納得がいかないので、CCCDである限り、globeのCDでも買いません」という方を見ました。すごく潔い方だなぁと感心しました。
 私もCCCDは嫌いです。CDとして欠陥品だと思っています。・・・でも、私は結局ドリフロも、グロトラ2も、seizeも8 YEARSも買ってしまってるんですよ。そして今回も、ブツクサ言いながらも結局3枚目のMTRを買ってしまいまったわけです(ところで、MTR、あなたは何枚持ってますか?・苦笑)。
 それは、本当に、ファンとして良い行動なのかなぁ・・・と。今回このアルバムをききながら、「CCCDは買わない」宣言をしたglobeファンさんのことを思い出して、少々考えてしまったんです。
 「文句言うならファンやめれば?」とか、「なんだかんだ言ったって、結局買うんでしょ?それなら文句を言う資格はない」、とか、そういう問題じゃない。何も文句を言わないのがファンか?何でも肯定するのが正しいファン像なら、そんなものクソクラエ(まぁお下品)。勿論、私がレビューコーナーの冒頭に書いたように「愛情があれば何を言ってもいい」というわけじゃないですけれど。
 たしかに私たちは、「小室哲哉が作った消しゴムでも買う人間」です。でも、買う消しゴムの品質をあれこれ批評する権利くらいは、私たちにもあるでしょう?非常に泥臭い言い方になるけれど、私たちが財布の紐をほどかなければ、彼らの商売は成り立たないわけですから。私たちは彼らに無条件に金を差し出す金庫じゃない。(あんまり好きな表現じゃないけど)私たちは「消費者」であり、彼らの「顧客」であるのですから。
 買わない、きかない、それ以外にも方法はあるかもしれない。私たちだって、批判的意見を主張することくらいできる。意見交換の場(BBSとかね)で反対意見を述べることも、全然アリだと思います。というか、全然アリ、であるべきだと思う。サイトに書いてもいい、本人たちにメールを送ってもいい。言葉遣いの表現さえあやまらなければ(ここ絶対重要!)、批判することは私たちの当然の権利だと思うんです。
 それはほんとに、「楽しみ!」の一言で片付けてしまっていいことなのか?「小室さんの(globeの、TMの)やることだもの、素晴らしいものができるに決まってる!」という盲目的な「オーケー」で、本当にいいの?それは、もしかしたら、何も知らない外野が愛情も執着もなくただ罵倒するのと同じくらいに、無責任なことかもしれないと・・・最近思います。
 (でもなぁ・・・当時の彼が言った「消しゴム」は完全な「たとえ」表現であったけど、今の彼はもしかして、乱発しているベストアルバムを「消しゴム」だと分かっていながらリリースしているのかなぁ・・・・(困))

 最近、TMだけじゃなく、globeやソロワークも含めて、小室哲哉というミュージシャンが「守り」に入っている気がしてなりません。それが多くの人(特にTMファン)が言うように結婚のせいなのか、それともそれぞれのレコード会社からの圧力のせいなのか(今度発売されるピアノセレクションって、あきらかに三月決算のための急ごしらえモノですものね)、売れなくなってきていることに彼自身が怯えているせいなのか、寄る年波のせいなのか(苦笑)・・・・それは私たちには分かりませんけれど。
 もっとアグレッシブに。もっともっと、攻め気に。
 まぁ懐かしいこんな曲もあったわ、あぁ今きいてもいい曲だ、そうそうこれはやっぱり名曲だったよね・・・美しい過去を振り返ってそんな思いをするために、今日びこのご時世に小室ファンをやってるわけじゃない。キヲクを追いかけるのもキロクにすがるのももうたくさん(・・・などと言いながら、このレビューでもかなり原曲に関する思い出を語りまくってしまっているんですけれど・苦笑)。
 このアルバムの発売が決まったときにも日記に書きましたが、もう一度言わせて。記憶の城はもういりません。ドンルックバック、ドンターンナロンド。TMは過去を振り返るためだけに復活したわけじゃない。「温故」は「知新」が前提の行為であることを、どうか忘れないでほしいです。

2003/02/19 03:14