NAMIE AMURO TOUR 2005 Space of Hip-Pop
2005/12/03 @東京国際フォーラムホールA



まる二年ぶりのアムライブ。結論から言うと・・・大・絶・賛!です。スタンディングオベーション!!です。曲がいい、歌がいい、ダンスがいい。そして何よりも、「安室奈美恵」という存在自体が、いい。この人は物凄いパフォーマーだと、今更ながらに再確認させられました。

セットリストについて。前半はニューアルバムの曲をひたすらCD順通りに歌い、後半はニューアルバム曲に過去のヒットシングルを織り交ぜて進行。Body feels EXIT、You are my sunshine、SO CRAZY、Chase the Chance、LOVE2000、Say the word、shine more、Don’t wanna cry・・・小室時代のダンス曲から最近のR&B系シングルまで、幅広く歌ってくれました。アルバム未収録のTHE SPEED STARや、新曲のViolet SouceとWhite Lightもいち早く披露。
ただしアルバムの中でもI love youのみは歌わずに取っておいて、本編ラストはアルバムの曲順通りにNOで締めくくり。アンコールではお待ちかねのPut’em up→White Light→お約束のCan you celebrate?→歌い残してあったI love youで終了でした。
私は今回のニューアルバムがお気に入りなのでね、収録曲がモリモリきけて嬉しかったです。前回のツアーがシングルオンリーツアーで不満が残っていたから、余計に嬉しい。Violet Souceも初めてきいたけどめっちゃカッコよかったし(Bメロの裏声ウィスパーがすごいセクシーでした。紫色の照明も妖しげ〜な雰囲気)、私の好きなアムの三大シングル(want me, want me、ALARM、Put’em up。これにshine moreとSay the wordが入ると五大シングルになる。全て非小室曲なのですが・笑)を全部やってくれたから、選曲としてはもう言うことなし!でした。

特に強く印象に残ったのは、中盤のTHE SPEED STAR、shine more、そして本編ラストのNO。
THE SPEED STARは、やっぱりダンス付きできく(見る)曲だね、と実感しました。CDシングルにフルPVを付けたというのも納得です。イントロの音もストリングスっぽい音も好みで、きいているとワクワク・・というか、何かが起こりそうな感じがして背筋がザワザワします。
この歌はバイクを乗りこなす女の子の歌なのですが、歌のラストでアムはでっかいロールスロイス(ステージ上にガレージを模したセットがあって、そこからロールスロイスが頭半分だけステージに出てきたのですきたのです!)の上にのぼって、ボンネットの上に座り込んで歌っていました。周りに女性ダンサーをはべらかせて、ラストに一言、「Who is THE SPEED STAR!?」と鋭く叫ぶ・・・この終わり方が、文句なしにカッコよかった!

shine moreは、シャウトが凄い。曲中に何度も、拳利かせまくりのシャウトが入ってきます。・・・ただ、ラストのラストで、「WOOでも追わない、I wanna shine more・・」といちばん力の入ったシャウトをするところだけは、なぜか歌ってなかったのですが・・・なんでだろう。それまでのシャウトが凄かったから、最後はどれだにカッコよく決めるんだろうと期待していたら、なぜかそこだけ何も歌ってくれなかった・・・何故だろう。わざとそこだけ歌わなかったのかな?それともハプニングだったのかな?そこだけかなり残念でした。でもそれを差し引いても余りあるくらいに、他の部分が最強クールでした。
間奏でのダンスは、テレビの歌番組で披露していたものとは別バージョンだったかな?当時テレビで踊っていたダンスはなんとなく不安定で足元が危なっかしげに見えていたので、個人的にはこのライブのダンスの方がいいと思いました。

NOは、ダンスがSo Cool。8人くらいのダンサーとアムで三角形のフォーメーションを作って、「clapping×3」で手を叩いてみたり、「shaking×3」で身体を揺さぶってみたりと、歌詞に合わせた振り付けをしていました。
サビの「NO!」を繰り返し叫ぶところは、声が何重にも重なってレコーディングされているので、カラオケで歌うときにいつも「どこのメロディラインを歌ったらいいんだろう・・」と悩むところなのですが、ここの歌い方もよかったです。「あ、こういうふうに歌えばいいんだー」と納得しました(笑)。
それにしても、こんなシビアな曲で突き放すように本編を終えるというのは、なんともカッコいいですよね。赤いライトに照らされて、観客に向かって「NO!NO!NO!」と叫んだっきり帰ってしまうアーティストだなんて・・・凛々しくて、ストイックで、クールすぎる!
私個人的に言うと、この三曲に共通することは、「力強さ」なんですよね。女の強さ。愛(恋人に合わせること)よりも自我(自分らしく生きること)を選ぶ決意する曲、というか。「あなた」を追うことよりも自分が「より輝くこと」が大事だと宣言するshine moreなんて・・・凄まじい「ロック魂」を感じます。

逆に、ちょっと勿体ないなぁと思った曲は、Can you celebrate?でした。バンド演奏のシンプルなアレンジで、原曲とはちょっと違ったラフな雰囲気で歌っていたのですが・・・何がもったいなかったかと言うと、ラストのラストで「Can you celebrate? Can you kiss me tonight?・・・・I・・can・・・celebrate〜♪」とゆっくり溜めてから歌うところの、「I ・・can・・・」のあたりで、アムが突然吹き出してしまったんですよ(笑)!どうしたのアム!?バンドメンバーの方を見ながら突然吹き出したんです。何があったんだろう、ケンちゃんの顔がそんなに面白かったんでしょうか(笑)。
しかも、「ごめん!」とお客に謝って、もう一度「I can・・」と歌いだすも、またもや笑い出すアム。何度か歌い直しを繰り返して、客席から「アムロちゃーん!がんばってー!」だなんて声援を送られて、最後にやっと歌い終えることができたんですが・・・なんだったんだろうか、あのハプニングは。笑い崩れるアムは女の子女の子していてはめちゃめちゃキュートだったので、個人的には「それもまた良し!」なのですが(笑)、やはりいちばんお客さんが期待している(多分)曲の、よりによっていちばんのきかせどころで、あれはちょっと良くなかったと思うなぁ。あんな失敗で「頑張って!」なんて言われちゃうのは、アーティストとしては結構恥ずかしいような。でも、まぁ、逆に言うと、アムのような「プロ根性の塊です!」というタイプのアーティストでもあんな素人くさい失敗をするんだなぁと、意外というか新鮮には感じました。
私は個人的には、もうこの歌は歌わなくてもいいような気もするのですが(他にもヒット曲はたくさんあるのだから)・・・それでもやっぱり必須の曲なのかなぁ。

それからもう一つ残念だったのが、Ups&Downs duet with Nao'ymt。男性ボーカルとのデュエットが優しい雰囲気で、歌詞も心温まる励まし系で、個人的にはニューアルバムの中でも一、二を争うくらいに好きな曲なのです。でもライブでは、2コーラス目をショートカットして歌っていました・・・尺が短くて勿体ないよう(涙)。
しかし、前回のツアーのUh Uh,,, feat.AIの時も同じことを思ったけれど、デュエット曲を歌うときに、相手がいなくてCD音源を相手にデュエットするというのは、なんとなく情けないなぁ、萎えるなぁ。でも、たった一曲の出番のためだけにAIさんやNao'ymtさんを全ツアーにスタンバイさせておくというのもできないだろうしなぁ。どうしたらいいんだろう、いっそのこと、バックバンドのケンちゃんが歌ってしまえばよかったのに(笑)。

そうそう、ケンちゃんがいたんですよ。今回のツアーのバンドメンバーは、木村ケン&川村ケンのダブルケン、そしてドラムはベーやんという、なんともデジャヴを感じるラインナップでした(笑)。これら三人の他にももう一人ベースの人がいたのですが、この人は多分私の知らない人かな。一応バンマスは川村ケン坊らしいのですが、MCやバンドメンバー紹介はキムケンが全部こなしていました。あの人、髪が伸びたのかパーマをかけたのか、金髪のボリュームがグレードアップしてましたよ・・・体を揺らしてギターを弾くたびに、大増量中の金色の毛玉のような髪の毛が、わっさわっさと揺れていました。
更になんと驚いたことに、キムケンは、My Darlingでアムと絡みまくりでした。「あのダーティ・サウンド、うねらせたディストーション♪」でキムケンがギュルルルル〜!とギターを派手に鳴らしたり、「ただ君を愛す♪」と歌いながらアムがキムケンにべったりと寄りかかったり・・・ダンサーと絡む分には、どんなにエチくさいダンスでももう見慣れましたが、キムケンと絡むとなると話は別です。「キャー!ちょっと、何やってるのよー!キムケンのくせにアムと絡むなんてっ!」というわけの分からない嫉妬が燃え上がりました(笑)。
なんだかね、不思議な感じでした。キムケンは、元々「TKファミリー」のバンドメンバーですから、アムのバックで弾いているのにもあまり違和感はないのだけれど(多分、今までにもアムのCDに参加してきてるだろうし)、元々「TMN」のバンドメンバーで主にTMやウツ(やglobe)で叩いてきたベーやんや、TMチルドレンでウツファンのケン坊が、天下の安室奈美恵のバックで演奏しているというのは、なんとなく不思議かつ誇らしい?(TMファンとして)感覚でした。ちなみに、アンコール時のカーテンコールでメンバー全員が手をつないでバンザイをしたとき、隣同士に並んだアムとベーやんがほぼ同じ背の高さであることにビックリしました。ベーやんって本当に背が小さいんですね。
バンドサウンドとは言っても、CDバージョンとあまりにかけ離れすぎていて違和感を覚えるような生々しい音ではなく、いい具合にCDの音にプラスαする感じの生演奏だったので、バンド嫌い(!)の私でも不自然さはあまり感じずにきくことができました。

二階席の高いところから見ていたので、アムのダンスは細かいところまでは見られませんでしたが、それでも素早いステップやしなやかな腕の動き、そして腰のシェイクっぷりはしっかりと堪能させていただきました。見ながらこっそり思ったこと→「うーん、B系のダンスというのは、時々HGにそっくりな動きが出てくるなぁ」。
しかも、あれだけ踊りながら歌っても、全然声がぶれない、かすれない、外さない。そう、アムは音を外さないんです。アーティストとしては当たり前のことなのかもしれないけど(苦笑)、ライブでケイコやウツの声をききなれている身としては、「うまく歌えるかな」「外さないかな、高いところ出るかな」と心配せずとも安心してきいていられる声というのは、非常にありがたいですね。もしかして、初期の曲(Chase the chanceやBody feels EXITなど)は、当時のCD音源よりも今のライブボーカルの方が上手いんじゃないだろうか?とさえ思いましたよ。
WoWaでは勿論ピンクラメのポンポンを持って踊ってくれました。そうそう、WoWa前のMCで、アムが「みんな、ピンクパンサーに会いたい?」と言うから、まさか出てくるの?と思ったら・・・本当に出てきました、でっかいピンクパンサーの着ぐるみが(笑)。ピンクパンサーは、漫画の中ではすごく胴体が細いスレンダーなキャラクターとして描かれていますけれど、実写版の(笑)ピンクパンサーは中に人が入っているのであんまり非人間的なバランスの体型にはならず、ずんどうな太さでした(笑)。でも、意外にかわいかったりして。重くて視界もあまり利かないだろう着ぐるみ姿で、器用に歩いて、踊って、アムと絡んでみせてくれました。どうせならアムも、アムロパンサーの着ぐるみを着て歌ったらよかったのに・・・とか、今更思ったりして(笑)。ほら、アムも昔、動物の着ぐるみを着ていたことがありますしね(笑)。

衣装チェックとしては、黒地×ピンクの編み上げコルセット型キャミソール×黒ミニスカ→?(一着忘れた。ガールトーク〜All for youの前まで)→青いロングドレス(All for youのみ)→青いキャミ&ミニスカ→白地に黒ラインの入った上下ジャージ(上が短くて、常時ヘソ出し。小室時代ダンス曲を歌っていたラストのあたり)。アンコールでは黒×白のツアーT×黒ミニスカ、かな。フリフリのミニスカで腰を振るたびに、ボリュームのあるスカートが揺れて可愛いかったです。髪は最近よくやってるツーテイルかな。細かくは見られなかったですが。
そして、お客さんのミニスカ率の高さにもビックリ。場内まるごと、なんだこのおしゃれ集団は!?という感じの客層でした。少し背伸びをしたティーンの子たちから、現役のギャルちゃん、ギャルママ&ちっちゃなおしゃれキッズまで、とにかく会場中がおしゃれ集団。まさに「おしゃれ組合」(=SHITE CHIC)状態です。こちとら生粋のアキバ育ちで、頑張って出来る限りオサレな格好をしていきましたが、所詮本物のおしゃれギャルには歯が立ちません。なんとなく肩身の狭い思いをして過ごしました(笑)。
さすが「ファッションリーダー」安室奈美恵ですよねぇ。アムの影響力の強さを思い知らされました。多分、日本中探しても、どんなに今「旬」なアーティストのライブに行ったって、あんなにおしゃれな女の子たちばかりが集うライブ会場って、他にないんじゃないかしら。ちなみにお客さんは8割くらいが女性かな。単独の男性客はほとんど見当たらず、女性とペアで来ている方がほとんどでした。アムは一応アイドル上がりの歌手なんだけれど、今ではすっかり同性人気に支えられているんですねぇ。
・・・あ、でも、「あぁやっぱり安室奈美恵はアイドルなんだわ」と痛感させられたところも一つありました・・・グッズ売り場です。アムのポートレートをフィーチャしたグッズが多いんです。これは、globeやTM(現在の)との大きな、決定的な違いです!ポスター、ポストカード、卓上カレンダー、写真入りのミラー、写真入りのビニールバッグ(ショップバッグのようなもの)・・・う〜ん、羨ましい。globeもTMも、ツアーパンフの表紙にすらメンバーがいないですからね(苦笑)!アムの今回のツアーパンフは、ファッション雑誌の表紙を模した、遊び心のあるデザインでした。

ちなみに、アンコール時の掛け声は「なーみーえっ!HO!」でした(笑)。本編が終了した瞬間から、BGM(SUITE CHICのJus Say Soリミックス)に合わせてずーっと大音量で「なーみーえっ!」コールが止まらない。客席の熱さに感激しました。凄いです、やっぱりアンコールコールとはかくあるべき、です。


全体を通して見てみると、二年前のアムライブで私が感じた問題点の数々が、今回のライブではかなりクリアされていたように思います。
1、低音が安定しない
これはしっかりクリア。プテマなんて、二年前のライブでは低音が出ていなくて、Aメロなんてほとんど声がきこえなかったのですが、今回はしっかりと低いキィまで声が響いていて、ドスの利いた声色で、怖いくらいに強い女の情念を表現していました。ガールトークもね、音楽番組できいたときよりずっと声が出ていて、あぁ、アムは本当に上手くなったなぁ・・と実感しました。
2、昔の高音でハイスピードな歌と今の中低音メインでゆったりな歌との、声の出し方の違い。
これも上に同じく、しっかりクリア。二年前はユーロ楽曲でかなり苦しそうに高音を搾り出していたけれど、今回は軽々と声を出していました(ただ、私は「原キィ」とそうでないキィとの差をきき分けられない耳を持っているため、もしかしたら今回のライブでは歌いやすいようにキィを低くしていたのかも分かりませんが)。
それから、今回のアルバムは、初めてCDできいたときには「低いキィの歌が多いなぁ、もっと高音をきかせてほしいなぁ」と少し不満に思っていたのですが、生ではフェイクや高音コーラス部を歌ってくれることも多くて、高音から低音まで幅広い音域の声を堪能できました。
3、昔の歌と今の歌のギャップがあまりに大きいので、その二つを混在させるセットリストは組みずらくなりそう。
う〜ん、これもまぁまぁクリアかな(前回のライブはシングルコレクションだったから、ブラック系もユーロ系も個性の強すぎる曲が多くて、余計に強くギャップを感じたのかもしれないけれど)。
今回は、新曲の中にも「ロック」を感じさせる力強いシャウトのある曲、テンポの速い曲が多かった(スピードスター、マイダーリン、NO等)ので、途中から段々とダンス曲にシフトしていっても、違和感が少なくて済んだのかもしれません。シフトしていく途中でLOVE2000というロックな曲を入れたのも、いい「つなぎ」になったと思います。セットリストの組み方や音のアレンジ次第で、いくらでもシフトは可能なことですよ(ケイコ風に)?
4、MCが下手(苦笑)
これは・・・成長の後が見られませんでした(笑)。相変わらずのグダグダなMCでしたよ。
合計4、5回のMC場面があるのですが、ほとんどのMCが「うふふ、えへへへ・・」という吹き出すような笑い声から始まるんです(笑)。とにかくずっと笑いっぱなしで、まともに喋れないまま、笑いの合間にちょっとずつちょっとずつ喋る、という感じで。喋る内容も相変わらずティーンの女の子みたいに他愛ないことばかりで。芸暦10年の大ベテランとは思えない初々しさです。
でもね、アムの笑い声は、本当にかわいい。甘えた声で、ひとなつっこい女の子が女友達に笑いかけるような・・・ガールトークの最中のような、くだけた笑い方をするんですよね。歌っているときのコシの強いボーカルやセクシーなダンスからは想像もできない、あまりにもギャップのある笑い声に、こちらまで頬が緩んでしまいます。
結論→この問題点に関してだけは、成長していなくても良し!

とにかくね、総論として、安室奈美恵の「カリスマ性」というものを強烈に感じさせられた二時間半でした。それは、勿論歌とダンスの上手さもあるけれどそれだけではなくて、顔やスタイルとか、健康セクシーな(=露出しても下品にならない)フェロモンとか、トークの時のギャップとか、ファッションセンスやらステージ構成のセンスやら、そしてファンへの影響力やら、そういう全てをひっくるめて、総合力としての「カリスマ性」の高さ。
アムって今、28歳なんですよね・・・ということは、もうすぐ三十路!?そしてバツ一!?一児の母!?信じられないです、時々ふっと、「あの人、私より若いんじゃないかしら・・?」と疑ってしまうくらい、今のアムはエネルギーに満ち溢れています。自分がいちばんやりたいことだけやって生きてます!という充実感が、こちらにまで伝わってくるのです。
うん、いや、きっとアムは、年齢とか戸籍なんて(笑)、全部超越したところにいるんですよ・・・・なぜなら、QUEENだから!


2006/04/30 PM22:49